パ・リーグはこの先も大混戦に? 交流戦とシーズン、成績の相関関係を探る
昨季優勝したオリックスは交流戦好調だった吉田正、T-岡田、福田がその後もチームを牽引
吉田正尚外野手は2021年に2年連続となる首位打者に輝いたが、同年の交流戦でもさすがの打棒を披露していた。その吉田正を上回る交流戦打率を記録したT-岡田外野手も、シーズン17本塁打という数字以上に大きく優勝に貢献した。福田も含めた3名の主力が交流戦で成績を向上させたことが、優勝への流れをつくったとも考えられる。
鈴木大地内野手もリーグ10位となる打率.277を記録し、例年と同様に安定した活躍を見せた。しかし、角中勝也外野手、小深田大翔内野手、呉念庭内野手の3人は中盤戦以降に打率を下げ、交流戦での好調を最後まで維持できなかった。
2022年は杉本裕太郎外野手が69打数27安打の打率.391で初の交流戦首位打者と最多安打に輝いた。まさに尻上がりに調子を上げており、今後のオリックスの行方を占う鍵となりそうだ。
昨年の数字をみると、チームの年間順位、個人成績の双方において、ある程度の相関性があると言える結果となった。また、それ以前の年においても、交流戦をきっかけに大きく調子を上げたり、あるいは失速を余儀なくされる例は枚挙にいとまがない
だが、今年に限っては今季の混戦模様を象徴するかのように、2つ勝ち越したロッテから2つ負け越しのオリックスまで、交流戦で大きく差は開かなかった。この結果が最終順位にどう影響するか、さまざまな意味で要注目だ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)