今年は違う西武投手陣 “王国”復活へ、盤石「勝利の方程式」に新戦力や復活右腕も

数多くの実力者が居並ぶ、まさに多士済々のブルペンに

 勝ちパターンのほかにも、注目の存在は多く控えている。先発からリリーフに転向した本田圭佑投手が、防御率1.45の安定感。僅差の試合を任される機会も増え、登板ごとに頼もしさを増しつつある。

 そして、2020年のAクラス入りに貢献した森脇亮介投手と宮川哲投手が、成績を落とした昨季からの復調を果たしている。ビハインドの展開でも計算できる投手が多いのは、現チームの大きな強みとなっている。

 新たな戦力の台頭に目を向けると、佐々木健投手が奪三振率9.49という素晴らしい数字を記録し、貴重な左腕として存在感を発揮した。また、新外国人のボー・タカハシ投手も4月のロングリリーフ時の失点から一転、5月からここまでの11試合13イニングを無失点と圧倒的な投球。完全に日本球界にフィットしたようだ。今年1月に25歳を迎えたばかりという若さもあり、今後が楽しみな存在となっている。

 投手陣の層の薄さは、2018年と2019年にリーグ連覇を成し遂げながら、クライマックスシリーズで敗れ、日本シリーズ進出を逃した原因の1つにもなった。それだけに、今季のチームがこのままAクラス入りを果たし、ポストシーズンに進出できれば、従来とは異なる戦いぶりを見せてくれる可能性もあるだろう。

 先発、中継ぎともに充実の一途をたどり、ここ数年とは違った姿を見せつつある。最下位に沈んだ前年からのV字回復を果たすためにも、投手陣の奮闘は必要不可欠な要素だ。ライオンズ黄金期の代名詞でもあった「投手王国」の復活なるか。生まれ変わった西武投手陣に今後も要注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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