なぜスタメンがコロコロ変わるのか? 鷹の首脳陣が抱える理想と現実のジレンマ

ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】

期待の若手が台頭しつつあるも、毎試合スタメンに名を連ねているわけではない

 今季、ソフトバンクでは世代交代が推し進められ、特に野手では新戦力がチームに欠かせぬ存在となっている。三森大貴内野手はリードオフマンに定着し、“キングジョーカー”として重宝されている牧原大成内野手や安打製造機の片鱗を見せている柳町達外野手、すでに6本塁打を放っている野村勇内野手ら若い力が、首位に立つチームの原動力になっている。

 期待の若鷹たちだけに、継続的にスタメンで起用してもらいたいと思いたくもなる。先発投手の左右や相性にとらわれることなく、常時、オーダーに組み込んで、将来のためにも使ってほしいと感じているファンもいることだろう。ただ、そうもいかないのが、プロ野球の難しさ。試合に出続ける難しさなのだ。

 大観衆が見守るプレッシャー、緊張感の中で行われるプロ野球で、試合に出続けるというのは、見ている人間には想像できないほどにハードなものなのだ。試合に出慣れていない選手は1試合出ただけで、全身が筋肉痛になったり、極度の疲労を感じるのもザラにある。肉体的、精神的な負担は相当なもので、どの選手も、疲労だけでなく、どこかしらに痛みを抱えたままプレーしている。

 この疲労や痛みが一線を越えると、長期離脱につながる大きな怪我となる。この一線を越えないギリギリのところで選手たちは戦っているのである。ギリギリでコンディションを保てるかどうかは、数多く試合に出続けられる選手の重要な要素になる。

藤本監督「長期離脱とかにならないようにやっていかないと」

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