飛距離を伸ばしたいなら“羽根打ち” 元日本ハム外野手が子どもたちに勧める練習法

壁を前にした素振りはバットを最短距離で出す練習

 素振りは自宅の壁の前に立ってする時もあった。バットを最短距離で出さないと壁に当たる距離感でスイングし「バットを内側から出す感覚が身に付きました。レベルスイングで左の肩が前に出すぎないようにして、壁に当たらないバットの出し方、足の踏み出し方を意識していました」と振り返る。自宅の中ではプラスチックのバットで羽根を打ち返す練習をしていた。谷口さんは飛距離を出したい少年野球の子どもたちに、この羽根打ちを勧めている。

「バットの重さに関わらず、まずはフルスイングできるようになることが必要です。6畳くらいの広さがあれば十分なので、羽根を投げてもらって強く速くスイングします。スイングしているうちに、遠くに飛ばすにはどうすればいいか感覚をつかめてきます」

 谷口さんが練習に自分なりの工夫をしていたのは、上のステージやレベルを見据えていたからだった。考える力がなければ、思うように技術を伸ばせないと感じていた。「中学、高校と進んだ時に指示待ちの選手にならないように、他の人を見て学んだり、考えながら練習したりするよう心掛けていました」。名門・愛工大名電高で通算41本のアーチを放ち、プロで11年間プレーした谷口さん。その練習法や考え方は時代が移り変わっても、少年野球の子どもたちの成長につながるきっかけとなるはずだ。

(間淳 / Jun Aida)

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