“投高打低”の今シーズンで増す重要性 パで二塁打・三塁打を“量産”している選手
ハム清宮&野村は二塁打数で2位、石井は三塁打数でトップタイ
投高打低の傾向が鮮明な2022年のパ・リーグ。各チームの打撃成績にもさまざまな変化が生じている。2021年のパ・リーグにおける打撃成績と、2022年7月10日の試合終了時点の数字を143試合に換算した数字は、それぞれ下記の通りだ。
2021年に比べてリーグ全体の打率は低下し、143試合換算の本塁打数も130本以上減少。その影響で長打率も低くなったが、二塁打数は143試合換算で36本の減少と、母数を考えれば微減といえる。そして、打撃系のスタッツが軒並み減少に転じる中で、三塁打に関しては20本ほど増える見通しとなっている。本塁打が少なくなったからこそ二塁打や三塁打の重要性も高まってくる。今回はパ・リーグにおける「二塁打と三塁打が期待できる選手たち」について各球団ごとに紹介する。(成績は7月24日の試合終了時点)
〇日本ハム
昨季はリーグ最下位だった打率が今季はリーグ4位。6球団で唯一100本未満だった本塁打もリーグ2位の71本と今季は打線が活発だ。清宮幸太郎内野手と野村佑希内野手がリーグ2位の21本の二塁打を記録し、松本剛外野手が同5位の19本をマーク。三塁打ランキングでも石井一成内野手がリーグトップタイの6本。昨年リーグ最多の37二塁打を記録した近藤健介外野手が故障で約2か月戦列を離れたにもかかわらず、二塁打、三塁打の両方でリーグ上位の成績を残している。チーム全体で積極的な姿勢を共有していることの表れと言えよう。
〇楽天
昨季は自身初の打点王に輝いた島内宏明外野手が今季は二塁打でリーグトップの22本を記録。西川遥輝外野手と浅村栄斗内野手もそれぞれ12本の二塁打をマークしている。チーム二塁打数がリーグが最下位であることを考えれば、島内の存在は大きなものとなっている。三塁打は西川がリーグ5位タイの4本を記録。小深田大翔内野手、武藤敦貴外野手、山崎内野手がそれぞれ3本放っている。