エンゼルスはなぜ大谷翔平を放出せず? 米記者が読み解く“残留の理由”

「ビジネスの観点からみれば、彼を残留させるのは迷う必要もないこと」

 プレーオフ進出の可能性が低くなった球団が主力を放出し、再建に動くのはメジャーでは当たり前の動き。そのため、モロシ記者は「野球の観点からみれば、彼をトレードで放出するのは迷う必要もないことです」と指摘。現在のエンゼルスのチーム状況からしても、大谷を放出することで、多くの有望株を手にできるトレードは当然、考えるべき選択肢だという。

 その一方で、大谷には「野球の観点」以外にも大きな価値がある。モロシ記者は「ビジネスの観点からみれば、彼についてくる国際的なマーケティング効果やスポンサーシップ、パートナーシップ、ブランディング、商品販売などを鑑みて、彼を残留させるのは迷う必要もないことです」と断言。大谷は世界的なスーパースターとなっており、これによってもたらされるビジネス的なメリットを考えれば、放出すべきではないと言う。

 長年MLBを取材してきたモロシ記者でさえ「これまで野球を取材してきて、このような状況を見たことは今までありませんでした」とする特異な選手。前代未聞の二刀流として投打両面でメジャートップクラスの能力を持ち、かつビジネス面においても計り知れないほどの影響力を持つだけに、この大谷の動向を難しくしている。

 また、モロシ記者は、もう1人のトレード市場の目玉とされるナショナルズのフアン・ソト外野手と比較した上で、大谷の“トレード対価”を予想。「すでにメジャーに昇格しているか、昇格が近いエリートな若い選手5人」と指摘し「明らかにそれはエンゼルスが必要としているものです」と語っていた。

(Full-Count編集部)

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