鋼のメンタルの由来は“江夏豊” 8強下関国際のエース古賀が憧れる昭和の剛腕

憧れの昭和の大投手・江夏豊氏を参考にした強靭メンタル

 大記録への道をさえぎられた安打を「問題ない」と言ってのける強心臓はどこから来るのか。古賀が参考にしているプロ野球選手はなんと、1966年ドラフト1位で阪神へ入団した江夏豊氏だという。プロ通算206勝193セーブを挙げ、いまだ破られていないシーズン401奪三振(1968年)の日本記録を持つ。他にも1971年の球宴では史上初の9連続奪三振を記録し、広島時代の1979年、日本シリーズでのいわゆる「江夏の21球」など、多くのエピソードを残したまさにレジェンドだ。

 江夏氏は先発を務めた阪神時代も、専業リリーフとなった南海、広島、日本ハムでのキャリア後半もチームの大黒柱であり続けた。古賀は、どんな劣勢に立たされようと折れない“鋼のメンタル”と、被安打や失点などにめげない “ポジティブ思考“にひかれており「メンタルの部分が好きです。前向きに投げる(ところを参考にしている)」と語った。

 日本プロ野球界が誇る大投手に学んだ強靭なメンタルで、下関国際を2度目の甲子園8強へ導いた。前回8強に進出した2018年夏は、古賀と同じ北九州市出身で、中学時代に憧れた鶴田克樹投手(現東農大)がエースだったという縁もある。

 2005年に坂原監督が着任し、ユニフォームは青と赤を基調にした縦縞へと生まれ変わったが、アルプススタンドでは1965年創部以来、往年のOBたちが着用してきたチームカラー・緑色の応援団旗が揺れている。「次勝って、先輩方が残されたベスト8を超えたいです」と古賀。同校初の4強へ挑む。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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