仙台育英“全試合継投”で悲願の東北勢初優勝 深紅の大優勝旗がついに“白河の関”越え
仙台育英・須江航監督は中学、高校で日本一監督に
第104回全国高校野球選手権大会は22日、甲子園で決勝戦が行われ仙台育英(宮城)が8-1で下関国際(山口)を下し春夏通じ初優勝。東北勢としても初の頂点に立ち、悲願だった真紅の優勝旗の“白河の関”越えを果たした。
仙台育英は4回。先頭の2番・山田脩也内野手(2年)の左翼線二塁打と犠打で1死三塁の好機を作ると、4番・斎藤陽外野手(2年)が右前適時打を放ち先制に成功した。
さらに5回には2死三塁から1番・橋本航河外野手(2年)の中前適時打、続く山田も中前適時打を放ち2点を追加。7回には岩崎生弥内野手(3年)がチーム初アーチとなる満塁本塁打を放つなど一挙、5点を奪いリードを広げた。
投げては先発の左腕・斎藤蓉投手(3年)が7回3安打1失点の好投。その後は右腕・高橋煌稀投手(2年)が下関国際の反撃を許さなかった。チームは初戦から全試合継投で勝ち上がり、須江航監督は仙台育英学園秀光中時代の2014年に全国優勝を果たしており、中学と高校で日本一監督となった。
東北勢は過去に春に3度、夏に9度の決勝に駒を進めたが全敗。1915年・第1回大会の秋田中が延長13回、1-2で京都二中に敗れてから107年間、優勝旗が“白河の関”を越えることはなかった。仙台育英は東北勢として“13度目の挑戦”で悲願の優勝を手にした。
下関国際は6回に1点を返したが、仙台育英の投手陣を打ち崩せず準優勝。山口県勢では64年ぶりの優勝とはならなかった。