「次に起こるプレーを想定し予測」 オリJr.監督が求める、技術より必要な“野球脳”
オリックス・バファローズJr.で監督を務める小川博文氏
次に何が起こるか、一歩先を見据える。現役時代はオリックス、横浜で捕手以外の内野全ポジションを守り、現在は古巣のバファローズJr.で監督を務める小川博文氏は子どもたちに対し“野球脳”を鍛える重要性を説いている。
オリックスでは1995、96年のリーグ連覇、日本一に貢献した小川氏。通算1406安打を放った打撃もさることながら、遊撃、二塁、三塁、一塁と複数のポジションをこなすユーティリティも武器の一つだった。送球や捕球はもちろん重要だが、それに繋がるポジショニング、打球に対する一歩目のスタートを重要視し、子どもたちにも伝えている。
昔に比べ野球の技術は格段に進歩している。打球に対するグラブさばき、スローイングは小川氏の目からしても「ほとんど形ができている子が多い」と口にする。ただ、基本に忠実になりすぎている部分もあるという。時代の流れともに練習内容も進化しているが、ジャンピングスローや逆シングルなど“華やかなプレー”を禁止しているチームも存在している。際どい当たりのゴロをアウトにするためには数センチ、数秒が勝負になってくる。
「三遊間へのゴロに無理やり正面で入って捕球しても、無理な体勢からの送球ではアウトになりません。まだ、体が成長していない小学生からでも練習すればいい。足の運びなどを体で覚えておけば、上のレベルでもすんなりと入れる。練習していないことは試合ではできません」