西武エースは「デカい体で圧をかける」 滅多に褒めなかった辻監督も脱帽のワケ

辻監督も唸る「打者から見ると近く感じるし、脅威ですよ」

 チームは残りわずか3試合で、10月2日に今季全日程を終了することから、高橋自身はこのままレギュラーシーズン終了となる可能性が高い。「12勝8敗」だけを見ると、昨季の11勝9敗と大差がないようだが、これは例年になく不振の打線から援護を得られなかったためで、投球内容は段違いである。昨季は27試合登板(26試合先発)で防御率3.78(リーグ13位)、QS率65.4%だったが、今季は26試合登板(全て先発)で防御率2.20(リーグ3位)、通算21度のQSで、QS率80.8%と抜群の安定感を誇った。

 こうした数字以上に、辻監督が指摘する通り、勝負所でマウンドから発する気迫が凄まじい。指揮官は「150キロ以上の球速に加え、あのデカい体(190センチ、105キロ)で圧をかけるのだから、打者から見ると近く感じるし、脅威ですよ。腕が振れているので、ストレートもスライダーも切れがいいのでしょう」とうなずいた。

 2年連続開幕投手を務めた今季は、選手会長にも就任。与えられた肩書に、成績と責任感が追いついた格好だ。チームが3位を確保しCS出場を果たせば、高橋もさらに1つ上の舞台で重要な役割を任されることになる。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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