オリックスが26年ぶり日本一をつかめる“根拠” 顕著な投打の上積みで燕にリベンジ
1978年、1995年、昨年と敗れたヤクルトにリベンジなるか
10月22日、神宮球場で「SMBC 日本シリーズ 2022」が開幕する。それぞれ2年連続でリーグ制覇を果たしたオリックスとヤクルトが、2年続けて相まみえる形となった。昨季は同じ相手に2勝4敗で涙をのんだオリックスにとっては、これ以上ないリベンジの舞台となっている。ヤクルトには1995年、さらに阪急時代の1978年にも日本シリーズで敗れている。
とはいえ、1年経てばチームは変わるもの。オリックスにも、前年から大きく成績を伸ばして優勝に貢献した選手がいれば、成績を落としてしまった選手もいる。そうしたチーム内における変化は、日本シリーズを占う上でも非常に重要になってくる。
今回は、オリックスの主力選手の成績がこの2年間でどう変化したのかを、「先発投手」「リリーフ投手」「野手」の3部門に分けて分析し、昨季からの“上積み”について考えていきたい。
まず、主な先発投手陣の成績についてだ。2年連続で投手4冠を獲得したエースの山本由伸投手をはじめ、宮城大弥投手、田嶋大樹投手、山崎福也投手と、主力となる先発陣の顔ぶれに大きな変化はない。しかし、田嶋はこの1年間で防御率を1点近く改善し、宮城と山崎福は「K/BB」を向上させた。各投手の投球内容が昨季以上に良くなっている点は、明確な上積みと言えよう。
それに加え、2019年に最高勝率を獲得した経験を持つ山岡泰輔投手が故障から復活。昨季の日本シリーズではリリーフを務めたが、今季は先発に復帰して8月末まで防御率1点台と好投した。9月以降は状態を落としたものの、10月15日の「パーソル クライマックスシリーズ パ・ファイナルステージ」では先発登板し、4回まで圧巻の投球を見せた。
昨年の日本シリーズ第4戦に先発した山崎颯一郎投手が今季途中からリリーフに回っただけに、日本シリーズを戦う上で必要な5枚の先発のうち、最後の1枠を山岡が高いレベルで埋めてくれそうなのは大きなプラスだ。充実したブルペンに良い流れでバトンをつなぐためにも、各投手の奮闘に期待したいところだ。