キャッチボールだけで「1~2年後に大きな差」 元中日エースが“精密機械”になったワケ

青木やラミレスら超一流の打者を封じるためモデルチェンジ

 球速のある投手は注目され、評価されやすい傾向にある。吉見さんもスピードを上げる方法を模索したが、直球は150キロに届かなかった。プロ1年目から1軍で登板する力はあっても、ヤクルトの青木宣親外野手、巨人のラミレスさんや小笠原道大さんといった各球団の主軸を抑えるのは難しかった。どうすれば強打者を抑え込めるのか。先発ローテーションに入ったプロ3年目から4年目にかけて、コントロールの必要性を強く意識するようになった。

「大事な場面で狙ったところに投げられるようにならないと、超一流の打者を打ち取れないと気付きました。150キロを投げる投手はうらやましかったですし、自分自身もどこかで球速を求めていた部分はありましたが、コントロールを大切にする投球にモデルチェンジしました」

 制球力を上げるために吉見さんが重点を置いたのがキャッチボール。現役を引退してから少年野球の子どもたちにコントロールを良くする方法を聞かれる時も、迷わずキャッチボールと答えている。

「キャッチボールをウオーミングアップと捉えるか、一球一球考えながら投げるかで、1年後、2年後に大きな差が生まれると思います」

キャッチボールで意識するのは右打者の外角「一球一球評価」

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