千賀滉大にはパドレスが合っている? 移籍へ順風…希望に合致する“3投手の存在”

「ジ・アスレチック」でパドレスを担当するデニス・リン記者【写真:木崎英夫】
「ジ・アスレチック」でパドレスを担当するデニス・リン記者【写真:木崎英夫】

ダルビッシュに加え、元同僚のマルティネス、スアレスの存在も心強い

 パドレスが千賀にフィットすることを力説するのが、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」でパドレスを担当するデニス・リン記者だ。11月の半ばに千賀がパドレスの球団関係者と面談したことをいち早くツイート。彼に今後に向けた見解を聞いた。

「パドレスが先発投手の補強を考えているのは確かです。その筆頭候補かどうかは明言できませんが、関係者の話から千賀が候補に入っていることは間違いありません」

 さらに、ソフトバンクでチームメートだったニック・マルティネス投手を引き合いに出した。

「彼は先発投手としての千賀の凄さを十分に知っています。でももし、千賀が先発で苦しんだ場合には、中継ぎの重要な役割もこなせると太鼓判を押しています。マルティネスはメルビン監督の意向でシーズン序盤からブルペンに回りました。お手本となる投手がいることは大きいと思いますし、千賀の能力が十分に発揮できる受け皿がこのチームには準備できているんです」

 ソフトバンクから今季にパドレスに移籍したマルティネスは、メルビン監督が勝利の方程式に組み入れる安定感を誇った。夏場には史上初となる「10先発&4ホールド&8セーブ」を記録。まさに大車輪の活躍で、24年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出に貢献している。そしてリン記者は、日本で3年間同僚だったロベルト・スアレス投手の存在も付言した。

 ウルフ代理人は、千賀が訪れたチームはノーコメントとしたが、後に行われた監督会見でメッツのショーウォルター監督が球団関係者とともに千賀と会ったことを公にするハプニングが起きた。メッツは、ウインター・ミーティングが始まった5日(同6日)に、自身3度目のサイ・ヤング賞を獲得したジャスティン・バーランダー投手を獲得。千賀は「サイ・ヤング賞&世界一」を目標とするだけに、今季のワールドシリーズでアストロズの優勝を支えた右腕の加入は、千賀にとって魅力的なことであろう。

 今オフのFA市場の超目玉だった、バーランダーとデグロムの2大先発投手が早々に移籍先を決めたことで「センガ獲りへチームの興味度のペースが加速するのは必至」とウルフ氏は見ている。

 近々に再渡米を予定する千賀滉大のメジャー移籍には、順風が吹いている。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY