11年382億円契約は「危険信号」 いきなり不良債権の危機「全く価値ない打者になる」
米メディア「契約満了はおろか、契約の最初の半分まで持ち堪えられない」
レッドソックスからFAとなっていたザンダー・ボガーツ内野手が、パドレスと11年2億8000万ドル(約382億4000万円)の超大型契約を結んだ。メジャーを代表するスター遊撃手の争奪戦を制したが、巨額な契約にはリスクを指摘する声も多い。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は、打撃面での変化に注目している。
記事では、ボガーツの過去の成績をセイバーメトリクスの指標から分析。(2020年の短縮シーズンを除く)過去4シーズンでの打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標「WAR(Wins Above Replacement)」を紹介している。米データサイト「ベースボール・リファレンス」では4.9、「ファングラフス」では4.4を一度も下回っておらず、年平均2540万ドル(約34億6900万円)の契約の妥当性に触れている。
その一方で「新契約の後半部分はもちろんのこと、序盤ですらこの価値を維持できないのではという懸念もある。(新契約の後半に入る)30代後半には全く価値のない打者になるかもしれない」と指摘。根拠となるのは、打撃面での変化だ。得意としてきた速球への対応が悪化し、今季の空振り率は以前より上がったにも関わらず、バレル率は下がったという。この現状は、現在のボガーツよりも、4~5歳も年齢が上の選手を連想させるとしている。
今年10月で30歳を迎えたばかりだが、記事では「標準よりも早く衰えを見せる選手たちを我々は見てきた一方で、これほどの選手が、危険信号を示していることは驚きだ」と辛辣。「打撃での価値は、契約満了はおろか、契約の最初の半分までにも持ち堪えられないのではないかと心配している」と早々の“不良債権化”の可能性にも言及している。果たしてこの評価を覆す活躍はできるのだろうか。
(Full-Count編集部)