あと1勝、続けて逃した甲子園…東海大相模・原俊介監督が出し始めた新監督の“色”
あと1勝で逃した甲子園…「流れ」に敏感になりすぎることの功罪
一昨年の秋季関東大会では準々決勝、昨夏は県大会決勝と、あと1勝のところで甲子園を逃してきた。
「何か感じるところはありますか?」とたずねると、「ありますね。ただ、自分が思っていることをすべて話すと、以降の戦いが大変になりますので……」と前置きしたあと、現状で言葉にできる考えを明かしてくれた。
「ものすごく簡単に言えば、心理的にも戦術的にも、守りに入らずに攻め続けることがどれだけ重要か実感しています。私は、キャッチャー出身というのもあるかもしれませんが、試合の流れを結構考えるタイプで、だいたい、私が思っているとおりの流れになりやすいんです」
試合後の取材でも、「流れ」というキーワードをよく使う。というよりも、その言葉が出てこない日はないと言っていいかもしれない。
「流れに敏感になるのは、『良くも悪くも』のところがあって、負の流れを予感したときに、それを食い止める指示を出すと、選手は余計に気を遣ってしまう。まだ起きてもいないことに対して、気を遣いすぎて、気持ち的に攻められない。そう感じることが、何度かありました。そうさせてしまっているのは、監督である私なんですよね。勝手な想像を作り上げてしまうことが、プラスにもマイナスにも働く。それは、前任校(東海大静岡翔洋)でも感じていたことです」