育成落ちや独立リーグ移籍も…揃って活躍は“激レア” ドラフト「ビッグ3」のその後

エンゼルス・大谷翔平(左)とヤクルト・村上宗隆【写真:ロイター、荒川祐史】
エンゼルス・大谷翔平(左)とヤクルト・村上宗隆【写真:ロイター、荒川祐史】

大谷翔平、藤浪晋太郎と「ビッグ3」と呼ばれた男はその後…

 同学年のライバルは、いつまでも比べられる存在だ。プロ野球の世界でも、ドラフト時に「三羽ガラス」「ビッグ3」などと称されることがある。現在で言えば、ヤクルトの村上宗隆内野手、日本ハムの清宮幸太郎内野手、ロッテの安田尚憲内野手がそうだろう。

 2017年秋のドラフト時に、リードしていたのは清宮だった。早実高では通算111本塁打を記録し、ドラフトでは7球団競合を日本ハムが引き当てた。その後、九州学院高の村上は外れ1位で3球団が競合してヤクルトに、安田も3球団がくじ引きに挑みロッテへ入団した。同じドラフト1位とはいえ、評価のされ方は違った。

 ただその後の実績では、村上が「ぶっちぎり」の状況だ。5年目の昨季はシーズン56本塁打に史上最年少での3冠王を獲得。ここまで1軍通算160本塁打、430打点を残している。最も期待された清宮は昨季、初の2桁となる18本塁打。安田も自己最多の119試合に出場して9本塁打した。結果が出るのは現役を退くとき。これからどんな物語があるのだろうか。

 過去の「ビッグ3」には明暗がついたケースが多い。2012年のドラフトでは花巻東高の大谷翔平投手、大阪桐蔭高の藤浪晋太郎投手、愛工大名電高の濱田達郎投手が「高校ビッグ3」と呼ばれた。今となっては不思議だが、大谷はドラフト直前にメジャーリーグ入りの希望を表明したため、日本ハムの単独指名だった。藤浪には4球団が競合し阪神へ。濱田は2位で地元の中日に入団した。

 10年が経ち、それぞれの立場は大きく変わった。大谷は日本ハムで前代未聞の“二刀流”のノウハウを身につけ、メジャーリーグでも投打両部門でタイトルを争うほどの選手となった。藤浪は入団から3年連続2桁勝利。その後制球難に苦しみ、このオフにはポスティングシステムを利用してアスレチックスへ移籍。大谷と同じ舞台で完全復活を狙う。

2007年の「ビッグ3」中田、唐川、由規の現役生活は後半に

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