侍投手陣に欠かせない“便利屋”の存在 宇田川の躍動で見えてきた救援構想

中日との合同練習に登板した宇田川優希【写真:荒川祐史】
中日との合同練習に登板した宇田川優希【写真:荒川祐史】

中日との合同練習でも2回無失点、吉井コーチも「良かったですね」と称賛

 野球日本代表「侍ジャパン」の宇田川優希投手(オリックス)が好投を続けている。2日、バンテリンドームで行われた中日との合同練習で2回を無失点に抑えた。最速は154キロを計測し、ピンチでギアを上げるシーンも。中嶋聡監督が「調整不足」と指摘した右腕の姿はなかった。そして、宇田川の活躍で、侍ジャパンの投手陣の起用法の構想も立てやすくなった。

 ダルビッシュ有投手(パドレス)の後、4回から登板。ビシエドを中飛に抑えた後、アキーノ、高橋周から連続三振を奪った。凄さを見せたのは5回。1死二、三塁でギアを上げ「自信があるからできた」と全て直球で細川を三振。後藤も二ゴロに抑え、ピンチを凌いだ。吉井理人投手コーチも「良かったですね。2イニング目に球数が来ていたのであのバッターが最後でしたが、ちょうど3アウトになってよかった」と褒めた。

 宇田川には“便利屋”としての役割が求められている。厚澤和幸投手コーチは「走者を置いて初球から『グワッ』と行ける」とピンチの場面での“火消し登板”を示唆。2月25日のソフトバンクとの壮行試合でも1死一、三塁で登板し、正木を空振り三振に仕留めた。8回も無安打に抑えるなど好投。宇田川が便利屋として機能すると、侍ジャパンの投手陣は計算できるようになる。

8、9回は湯浅、大勢、松井、栗林、第2先発は左腕を固める構想も

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