井口資仁氏が15年ぶりに米キャンプ訪問 体感した“日本との違い”やルール改正の影響

現在は野球評論家として活動する井口資仁氏【写真:荒川祐史】
現在は野球評論家として活動する井口資仁氏【写真:荒川祐史】

5日から米アリゾナ州で精力的に取材、古巣訪問では懐かしい面々に

 今季から野球評論家として活動する井口資仁氏は現在、メジャー各球団のスプリングトレーニング地を訪問している。選手として参加したのはパドレス時代の2008年、アリゾナ州ピオリアが最後だった。あれから15年。取材者として最初に訪れた場所もピオリアだったという。「行く先々で刺激を受けている」と声を弾ませる井口氏が、球団施設の最新設備、オープン戦で感じた新ルールの影響や“時短効果”などについて語った。

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 久しぶりにやってきたメジャーのスプリングトレーニング。天然芝の緑が鮮やかで広大な施設は懐かしくもあり、羨ましくもあり。みんなが楽しそうに野球をする姿を見ると、自分もまた野球をやりたいと体がウズウズしてきます。

 3月5日にアリゾナに入り、まずはマリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチローさんに挨拶をしに行きました。マリナーズの施設はパドレスと同じピオリアにあり隣り合わせ。15年前、最後のスプリングトレーニングを過ごした場所からメジャー取材の一歩を踏み出すことに縁を感じます。イチローさんとは約1時間、たっぷり野球について話をしました。

 2日目以降は日本人選手を中心に取材。藤浪(晋太郎)のオープン戦登板を見たり、筒香(嘉智)とデグロムのライブBP対決を見たり。レンジャーズではコーチ留学をしている倉野信次や金子千尋にも会えました。鈴木誠也の取材に行ったカブスでは、ホワイトソックス時代の同僚、ウィリー・ハリスと再会。三塁コーチとして充実の日々を送っているようです。

 もちろん、愛着の深いホワイトソックスも訪問しました。僕がいた頃は同じアリゾナでもメキシコとの国境に近いツーソンが拠点。現在、ドジャースと共同使用するフェニックス近郊グレンデールの施設に移転したのは2009年で、今回が初訪問となりました。一歩足を踏み入れると、広報、グラウンドキーパー、クラブハウスで働くクラビーら球団スタッフの顔ぶれはまったく変わらず。チームメートだった通算612本塁打のジム・トーミ、ジェリー・ラインズドルフ球団オーナーまで登場し、温かく迎え入れてくれたのは嬉しかったですね。ワールドシリーズ優勝など在籍当時の思い出が鮮明によみがえりました。

オープン戦で感じたルール改正の影響とは

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