セは燕と阪神ドラ1の“一騎打ち”、パは日本ハムに大本命…専門家が占う新人王争い

ヤクルト・吉村貢司郎(左)と阪神・森下翔太【写真:荒川祐史】
ヤクルト・吉村貢司郎(左)と阪神・森下翔太【写真:荒川祐史】

阪神・森下は「20HR以上、打率も3割近く行く可能性」

 プロ野球が開幕し、セ・パ両リーグの新人王レースもスタートした。昨年はセ・リーグが巨人・大勢投手、パ・リーグは西武・水上由伸投手が“一生に1度”のチャンスをモノにし受賞したが、その陰で最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した阪神・湯浅京己投手、44試合に登板し防御率0.61をマークしたオリックス・阿部翔太投手が落選するなど、近年は非常にレベルの高いつばぜり合いが展開されている。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、今年の新人王争いを占う。

「セ・リーグはヤクルトの吉村(貢司郎投手)と阪神の森下(翔太外野手)の一騎打ちと見ています。投手と野手なので比較は難しいですが、2人ともかなり活躍すると思いますよ」と野口氏は言う。

 東芝からドラフト1位でヤクルト入りした吉村は早速、開幕3戦目の広島戦(2日、神宮)に先発。初回と2回に1点ずつ失ったものの、最速152キロのストレートとフォークを武器に尻上がりに調子を上げ、5回を5安打2失点にまとめた。同点でマウンドを降りたため初白星とはいかなかったが、無四死球と制球もよく、先発ローテ投手として合格点の内容だった。野口氏は「社会人出身だけに安定感があり、1年を通してローテを守れれば2桁勝てる投手」と評する。

 中大から1位で阪神入りした森下は、開幕からこれまで全3試合に「6番・右翼」でスタメン出場。打率.300(10打数3安打)、3打点と上々のスタートを切った。野口氏は「ゆくゆくは、日本には珍しいファイブツール・プレーヤー(ミート力、長打力、走力、守備力、送球力の5つの能力が全て高いレベルにある選手)として活躍するのではないか。特にバットを振り切れるところに魅力を感じます」と指摘する。1年目の今年も「20本塁打以上、打率も3割近くいく可能性がある」と見ており、「打順は6番でスタートしましたが、(新外国人のシェルドン・)ノイジー(外野手)次第で、シーズン終盤には森下が3番を打っているかもしれません」と予想する。

日ハム・金村は「コントロールも、ボールのキレも素晴らしい」

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