ヤンキース最下位の裏で…“脱出”しての復活劇 防御率0点台の右腕、人類最速左腕も
ヤンキースを“出る喜び”グレイ、チャップマン、ギャロと新天地で好成績
強豪チームがひしめくア・リーグ東地区で“悪の帝国”ヤンキースが苦しんでいる。17勝16敗の貯金1だが、5チーム中最下位。貯金21で首位を突っ走るレイズには実に10ゲーム差をつけられている。一方で、ヤンキース時代は不振に終わったものの、放出先で復活する選手が続出。ここでは名門を“出る喜び”を感じていそうな選手の働きをチェックする。
今季はツインズで投げるソニー・グレイ投手がその1人だ。メジャートップの防御率0.77で、6試合に先発し4勝を記録している。昨年もツインズで8勝5敗。33歳にして大きく数字を伸ばしている。2017年途中にトレードでヤンキース入り。2018年には11勝9敗、防御率4.90という成績だったものの、先発ローテーションから外される時期もあるなど苦しい時期を送った。
人類最速左腕と称されるアロルディス・チャップマン投手は、昨季いっぱいでヤンキースを離れると1月末になってロイヤルズと契約。ここまで13試合にリリーフし防御率3.09と、昨季の4.46から成績を向上させている。2015年オフにレッズからトレード加入した左腕は、2016年に一時カブスへの移籍はあったものの、同年11月にFAとなった翌月に再びピンストライプのユニホームをまとう決断をした。そこから2021年までヤンキースのクローザーを務めた。昨季は足に入れたタトゥーが元で感染症にかかり、終盤に戦線離脱。地区優勝した後のポストシーズンではメンバーに入ることもできなかった。
打者では、今季ツインズ入りしたジョーイ・ギャロ外野手の名前が上がる。ここまで打率こそ.194ながらすでに7本塁打し長打率は.582。レンジャーズ時代に2年連続40本塁打したときのような強打を見せている。2021年途中にヤンキース入りしたものの、長打力に陰りが見えていた。昨季は前半戦で打率.159、長打率.339という数字に終わり、ファンやメディアからも批判が殺到。夏にはドジャースへ放出され、オフにFAとなってツインズ入りしていた。
メディアやファンからのプレッシャーがきついと言われるヤンキース。一旦成績が落ちこむと、負のスパイラルにはまってしまう選手もいるだろう。今後も新天地で伸び伸びプレーし、成績を向上させる選手が出てくるのかもしれない。
(Full-Count編集部)