山川穂高の切実な願い「1本欲しい」 開幕からノーアーチ「打たないと始まらない」

「毎年1発目のホームランは常にまぐれ。現時点で打てる気はしません」

 日頃から「何年やっても、毎年1発目のホームランは、常にまぐれです」と語っている。「何十発と打てるシーズンでも、5、6試合出なければ、ホームランの打ち方は忘れます。ですから、現時点でホームランを打てる気はしません。しかし、これまでの経験上、1本出た瞬間に、打てる気しかしない状態になることが多々ありました」と説明する。

「本塁打と打点のタイトルは、誰にも譲りたくない」と言い切って臨んだシーズンでもある。本塁打では同学年のオリックス・杉本裕太郎外野手が、すでに8本を積み上げトップだが、こちらも左ふくらはぎを痛め、今月4日から登録を抹消されている状況だ。

 山川は「まず、僕が1発目を打たないと始まらない。このままシーズンが終わるまでホームランを打てないかもしれないと、本当に思います」とした上で、「ラオウ(杉本)は、いま離脱していますし、過去の最多本塁打数は32本ですから、まだチャンスはあるのかなとも思います。1本出たらガラッと変わることがある。正直言って厳しいけれど、下を向かずにやっていきます」と力を込める。ソフトバンクの栗原陵矢外野手が21でトップの打点についても、「これもホームランを打ちまくれば、ひっくり返せる可能性はある」と自らを鼓舞した。

「もう(実戦の投球に)目は慣れましたし、ヒットは出ているので、打撃の調子はめちゃくちゃ悪いわけではない」と自己分析。試合の前後には相変わらず人一倍の練習を行いつつ、“1発目の感触”が戻ってくるのを、祈るような気持ちで待ち望んでいる。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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