阪神・村上に重なった213勝の“精密機械” 元虎右腕が絶賛「末恐ろしい投手」

阪神・村上頌樹【写真:荒川祐史】
阪神・村上頌樹【写真:荒川祐史】

「本当に低い所にボールが集まってくる」

 加えて「びっくりするようなスピードがあるわけじゃないけど、本当に低いところにボールが集まってくるんで、審判もコントロールがいいという印象で見ていけば、結構、腕もあがりやすくなる。審判だって、印象とか絶対あるんでね」と指摘。「今はみんながみんなアウトコース低めって言わない時代になってきたけど、アウトコース低めの本当の隅っこに放れれば有効な球には間違いないんでね」と改めて村上の魅力を口にした。

 村上の制球力に関して、元広島の「精密機械」と呼ばれた北別府学氏と比較する声もあるが、野田氏は「今日の投球を見れば、北別府さんと比べたらまだまだとは思います。北別府さんはもうひとつ、さらに針の穴を通す感じでしたからね。でも、これから先、そうなる可能性がありますよね」という。

 今後の課題としては「シーズンが進むにつれて、何回も対戦してバッターの方は慣れてきますからね。村上のほうはもう1個、細かいコントロールを求められるかもしれないし、もう1個左右高低の揺さぶりが必要になるかもしれない」と話したが、こちらも十分クリア可能とみている。

 首位のDeNAを追う阪神。カード頭の火曜日に村上が先発して、このまま好投を続ければ、チームにさらなる勢いも与えることだろう。新人王の資格も有する右腕の今後がますます楽しみだ。

(山口真司 / Shinji Yamaguchi)

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