藤浪晋太郎が漏らす制球への不安「4分割できるほどない」 課題克服へ大胆な“2分法”
指揮官も課題は認識「2イニング目を乗り切るのが次のステップ」
基本中の基本と重なるカウント考だ。投手有利なカウントが作れれば、タイミングを外すこともボール球で誘うこともしやすくなるが、打者有利カウントであれば幅のある組み立ては厳しくなる。カウントにおける打者との主導権の握り合いで分を得るには、当然、制球がポイントになる。が、「日本より内外角の横幅を取ってくれない」を実感する藤浪は、ゾーンへの意識が過敏にならないよう大胆な2分割法で臨んでいると明かす。
「(カウント)0-0はストライクゾーンに投げ込むっていうイメージだけ持ってアバウトに投げています。もちろん、2ストライクに追い込んだら(ゾーンの)左右か上下ぐらいに考えるようにはしています。4分割できるほどのコントロールはないので」
先発4登板で0勝4敗、防御率14.40。配置転換となってからの10試合を含め今季1勝5敗、防御率12.69はメジャーワースト(20イニング以上)。9イニング相当の四球率7.81は同ワースト2位。それでも、コッツェイ監督は「2イニング目を乗り切ることが次のステップ。そうできるようにトライさせる」と冷静に話し、辛抱する姿勢は変わらない。
ブルペンでのシャドーピッチング、外野での壁当て、キャッチボール、遠投、ダッシュ……。日々のルーティンを地道に繰り返し、出番を待つ右腕は、この先も試される回またぎでの投球で、首脳陣を納得させる安定感を出すことができるだろうか。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)