高卒開幕スタメンから3年…ロッテ21歳に募る危機感 理想のプロ生活とは「離れている」

4年目のロッテ松川虎生「1年間1軍で活躍できる姿を。自信はあります」
4度目の春季キャンプは、明るい表情が目立つ。ロッテの松川虎生捕手は「怪我もなくやりたいことをできていますし、順調にきているかなと思います」と胸を張る。史上3人目の高卒新人捕手開幕スタメンから3年。21歳となった背番号2の現在地とは――。
市立和歌山高から2021年ドラフト1位で入団し、いきなり76試合に出場した。佐々木朗希投手(現ドジャース)とのバッテリーでは完全試合を達成するなど、若き正捕手誕生にファンは胸を踊らせた。
しかし2年目は9試合で打率.188、昨季はわずか2試合の出場で「プロに入って怪我に泣くのは初めてですし、その怪我が何か月も続いたのですごく悔しいシーズンだったかなと思います」。早く復帰したい焦りが出て、結局怪我を長引かせる悪循環に陥っていた。
歩んできた3年間を「1年目に(1軍で)出させていただいて、2年目はちょっとだけ出て、3年目は怪我で全然出られなかった。そこに関しては自分の中では悔しいというのが一番です。(理想としていた姿とは)離れてはいますよね。波が激しいかなという感じです」と思いを吐き出す。
後輩も増え、うかうかしていられない立場だということも痛感している。「ライバルがたくさんいるので、一瞬のチャンスを掴めるようにとは思ってやっています」と言葉に力を込めた。
オフから体をいじめ抜き、状態の良さに手応えも感じている。「今年は1年間1軍で活躍できる姿を見せたいですし、やってやろうという気持ちが強いのです。やれる自信はありますね」。1つしかない捕手というポジション。掴む準備はできている。
(町田利衣 / Rie Machida)
