大谷翔平、二刀流でも「走塁改革」 “盗塁OK”は撤廃も…コーチ予想は「20、30盗塁」

ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

今季は二刀流復活イヤー、盗塁企画を制限か「走らない日を決めるかも」

 ドジャースの大谷翔平投手は今春のキャンプでも「走塁改革」を進めることになりそうだ。昨季は日本人シーズン最多59盗塁をマークしたが、2年ぶりに投手復帰する今季は盗塁数が減ることが予想されている。実際、どうなるのか。「走者・大谷」の鍵を握るクリス・ウッドワード一塁コーチに聞いた。

「おそらく走塁に変化は出てくる。私たちはスマートでなければいけない。盗塁をすれば、体に大きな負担がかかる。去年は投げないことが分かっていたので、盗塁数を増やそうとした。本塁打も多かったけどね。身体的なことを話せば、毎日盗塁させることはベストなことではないから」

 メジャーはレギュラーシーズンだけで162試合の長丁場。そしてドジャースにとっては何よりポストシーズンの10月が“シーズン本番”となる。具体的には、どのように制限をかけるのか。ウッドワード一塁コーチはプランを明かした。

「ナイトゲームに登板して、翌日のデーゲームで身体に負担をかけることは良くない。だから、例えば、9回同点の場面を除いて、走らない日を決めるかもしれない。走りたがっていることは分かっているけど、(盗塁数は)少し減るかもしれないね。共通認識をもたせるために、デーブ・ロバーツを含めて全員で話し合いをしながら決めていく」

 昨季は走者の判断に委ねる「グリーンライト」が大谷に与えられていたが、今季はコンディション管理を最優先する。“盗塁禁止”の場面も出てきそうだ。今季の盗塁数については「20、30盗塁くらいかな。具体的な数字を予想することは難しい。どちらかというと企画数が重要かな。企画数によっては簡単に20、30盗塁は達成できるだろう」と予想。昨季からは減るものの、それでも投手の30盗塁は異次元の成績だ。

 大谷自身が「走ること」をテーマに掲げた昨春のキャンプでは出塁した際のリードを大幅に改良。右足を一足分ほど右翼方向へ引き、二塁ベース寄りに重心を傾けた、いかにも盗塁しそうなスタイルを試すなどした。ウッドワード一塁コーチによれば、今季はスライディングに改良を加えていくという。昨季までは上体を傾けたスライディングで左腕に体重がかかっていたが、今季は上体を“真っ直ぐ”に。過度に左腕に体重が乗らないようなスライディングに改良するという。

「スライディングをして肩を痛めたからね。左手首、肘を痛めることもある。(上体を)真っ直ぐにスライディングすることだ。間違いなく取り組むと思うよ」

 投手でありながら走れることもドジャースの武器なのは間違いない。チームを勝たせるためには何がベストかを、ウッドワード一塁コーチも探っていく。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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