宗佑磨が驚いた本拠地右翼席の光景 11年目でついに…応援団に感謝「うれしかった」

11年目の宗佑磨へ…オリ応援団がお披露目した応援旗
苦節10年、チームの「顔」として認められた。オリックスの宗佑磨内野手が、今季から応援団がお披露目した自身の応援旗に感激するとともに勇気をもらっている。「プロ11年目にしてやっと認められたという感じがして、うれしかったですね」。シャイな28歳が率直に喜びを表した。
3月8日の巨人とのオープン戦。本拠地・京セラドームの右翼応援団席で勢いよくはためく応援旗に、試合直前の練習に就いた宗が気付いた。
宗は横浜隼人高から、走攻守の三拍子そろった選手として2014年ドラフト2位で入団。2019年からは活躍の場を求めて外野手に転向したが、チーム事情もあり内野に再転向した。高い身体能力を生かした球際に強い守備と、長打力を秘めたシュアな打撃、俊足で2021年からは三塁に定着し、チームの3連覇に貢献。3年連続でベストナイン、ゴールデン・グラブ賞に輝いた。
しかし、昨季は打撃不振(打率.235)に苦しみ、97試合出場。4年ぶりに出場100試合を切ってしまった。チームも5位に低迷し、「いくら守備が上手くても、試合には打つ選手が起用される」と、オフには打撃強化に着手した。
目指す打撃改善…手ごたえをつかんだオープン戦
「自分の体をどう動かすか、というところにフォーカスしてきました。自分の意識するところが、(体の中の)そこにあることを認識するようにしています」と宗。理想的な体の使い方をすることで打撃は上向き、オープン戦は序盤の6試合で11打数6安打、2打点、打率.545とをマークした。
安打6本のうち4本は中堅より左方向で「たまたま方向がそっちだけで、左に打とうとか全く考えていないです。しっかり、自分のタイミングで振れています」と胸を張る。最終的にはオープン戦10試合を打率.308と好調のまま終えた。
昨季は、チャンスの場面で代打を出されるなど、悔しいシーズンだった。今季は13日終了時点で11試合に出場、打率.220(41打数9安打)をマークしている。チームの「顔」の1人として認められた11年目シーズンに復活を誓う。
○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)

