平成30年野球殿堂入りが発表 殿堂漏れした名プレーヤーたち

惜しくも野球殿堂入りを逃した立浪和義氏【写真:Getty Images】
惜しくも野球殿堂入りを逃した立浪和義氏【写真:Getty Images】

今年は松井氏、原氏、金本氏、故・瀧正男氏が表彰

 平成30年野球殿堂入りが15日、公益財団法人野球殿堂博物館から発表された。競技者表彰は「プレーヤー表彰」と「エキスパート表彰」の2部門。「プレーヤー部門」では、候補1年目の松井秀喜氏が336票(91.3%)、阪神・金本知憲監督が278票(75.5%)で一発当選した。「エキスパート部門」では、昨年62票で得票率55.4%を獲得し、惜しくも次点だった原辰徳前巨人軍監督が96票(78.7%)と有効投票数の75%を超えて殿堂入り。また特別表彰委員会から中京大学野球部長、監督などを歴任した故・瀧正男氏が殿堂入りした。

 今回も殿堂に相応しい顔ぶれが選出されたが、惜しくも殿堂入りを逃した名球会プレーヤーたちもいる。名球会入りの条件は、日米通算で打者が2000本安打以上、投手が200勝以上もしくは250セーブ以上。今年度の殿堂候補者の中で、この条件を満たしている人物は7人いた。

〇立浪和義氏(242票、65.8%)
 1987年にドラフト1位で中日へ入団。高卒新人では球団史上唯一の開幕スタメンを勝ち取り、走攻守で活躍したミスタードラゴンズ。通算487二塁打はNPB歴代最多を誇る。通算2480安打、171本塁打、1037打点、打率.285。

〇高津臣吾氏(169票、45.9%)
 1990年にドラフト3位でヤクルトへ入団。代名詞でもあるアンダースローからのシンカーを武器に日本、メジャー、韓国、台湾、独立リーグを渡り歩いた日本を代表する守護神だ。現在はヤクルトの2軍監督を務める。NPB通算598試合に登板、36勝46敗286セーブ、防御率3.20。

〇野村謙二郎氏(105票、28.5%)
 1988年にドラフト1位で広島に入団。走攻守、三拍子そろった遊撃手として1995年は3割30本30盗塁のトリプルスリーを達成し、メジャーに最も近い選手と評された。通算2020安打、169本塁打、765打点、打率.285。

〇小久保裕紀氏(80票、21.7%)
 1993年にダイエー(現ソフトバンク)を逆指名してドラフト2位で入団。勝負強い打撃に強烈なキャプテンシーを発揮し、後に巨人、ソフトバンクでも活躍。引退後の2013年には侍ジャパン監督に就任し、第4回WBCで指揮を執った。通算2041安打、413本塁打、1304打点、打率.273。

〇石井琢朗氏(71票、19.3%)
 1988年にドラフト外で大洋(現DeNA)に投手として入団。92年に内野手に登録変更されると俊足好打の内野手として活躍。98年には1番打者としてマシンガン打線を牽引し、38年ぶりのリーグ優勝を果たした。通算2432安打、102本塁打、670打点、打率.282。なお、投手としても1勝を挙げている。

〇柴田勲氏(30票、24.6%)
 1962年に巨人に投手として入団。日本におけるスイッチヒッターの先駆者とも言われる。俊足を武器にセ・リーグ最多の通算579盗塁をマーク。巨人一筋20年で通算2018安打、194本塁打、708打点、打率.267。

〇新井宏昌氏(10票、8.2%)
 1974年に南海からドラフト2位指名を受け入団。巧みなバットコントロールを武器に2000安打に加え、300犠打をマークするなど繋ぎ役としても活躍した。引退後はオリックス、広島など数々の球団でコーチを務めた。通算2038安打、88本塁打、680打点、打率.291。

今年は合計31人が候補者も、殿堂入りしたのは4人だけ

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