引退決めた鷹・長谷川勇也 勝利への執念を示した語り継がれるべき2つの“ヘッスラ”
多くの人が思い浮かべる昨年の日本シリーズでのヘッドスライディング
ソフトバンクは8日、長谷川勇也外野手が今季限りで現役を引退すると発表した。9日に引退会見を行う。ホークス一筋15年の打撃職人にはクールでストイックなイメージがついてまわる一方で、いつしか誰よりも熱い“戦う姿勢”をグラウンドで表現するようになった。そのきっかけは何だったのか――。
長谷川が見せた“戦う姿勢”といえば、多くの人が昨年の日本シリーズ第3戦でのヘッドスライディングを思い浮かべるだろう。6回裏の2死満塁で代打として打席に立ち、痛烈な打球を放ちながら相手が好捕。一塁ベースに懸命に滑り込みながら惜しくもアウトになった瞬間、四つん這いのまま右手をグラウンドに叩きつけて悔しがった。
ただ、長谷川には語り継がれるべき“もう1つのヘッドスライディング”がある。それは2014年、ロッテとの開幕戦だ。初回に1点を先行されたソフトバンクは2死から内川と李大浩の連打で一、三塁とし、長谷川が打席に入った。一、二塁間に転がった長谷川の打球を根元が捕り一塁へ。長谷川が決死のヘッドスライディングで飛び込むと判定はセーフ。激しく転がった長谷川のユニフォームは襟元が大きく裂け、その間に内川が同点のホームを踏んだ。