GG賞を逃した“本当の名手”たち データで圧倒も…連続受賞の“壁”は越えられず
セ二塁手では圧倒的大差も、受賞は言わずと知れた“名手・菊池”に軍配
「第51回三井ゴールデン・グラブ賞」が14日に発表され、両リーグで計18人の“名手”が名を連ねた。広島・菊池涼介内野手は山本浩二氏に並ぶセ・リーグ最多タイの10年連続10度目の受賞。今季頭角を現した高卒3年目の中日・岡林勇希外野手やヤクルト・長岡秀樹内野手ら7選手が初受賞となった。ここでは、残念ながら受賞を逃しながらも、データ上ではトップに君臨した“本当の名手”たちを選出。客観的数値でプロ野球の分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)の指標を参考に紹介していく。
用いたデータは、セイバーメトリクスの指標のひとつである「UZR」。同じ守備位置の平均的な選手と比べた時に、どれだけ失点を増減させたのかを示し、10を超えれば超一流レベルと評価される。
セ・リーグの内野手を見てみると、一塁はDeNAのネフタリ・ソト内野手(7.3)が1位も、受賞は3位にとどまった中田翔内野手(1.1)だった。二塁では巨人・吉川尚輝内野手(11.0)がダントツも、菊池(6.2)の10年連続受賞を阻むことはできなかった。三塁はヤクルト・村上宗隆内野手(4.8)が守備でも安定感を見せて1位だったものの、巨人・岡本和真内野手(-1.7)に軍配が上がった。
外野手では、UZRでも上位のヤクルト・塩見泰隆外野手(9.0)と中日・岡林勇希外野手(21.3)が順当に受賞。最後の1枠は阪神・近本光司外野手(6.4)が滑り込み、指標では3位だったDeNA・桑原将志外野手(9.0)は近本と27票差で、2017年以来の受賞を逃すこととなった。