侍Jは失敗から学べ!! ブルペンに揃えたい“専門職”…評論家は育成出身右腕を激推し

オリックス・宮城大弥、巨人・大勢、オリックス・宇田川優希(左から)【写真:荒川祐史】
オリックス・宮城大弥、巨人・大勢、オリックス・宇田川優希(左から)【写真:荒川祐史】

阪神など4球団で21年間活躍した野口寿浩氏がWBC投手陣を大予想

 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第5回大会が、日に日に近づいてくる。侍ジャパンの最終メンバーは未発表だが、投手陣に誰を選出し、どんな役割を与えるかは、間違いなく3大会ぶりの優勝の鍵になる。現役時代にヤクルト、阪神など4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏に、自身が考えるピッチングスタッフを聞いた。

 今回のWBCは選手の負担軽減のため、最終登録選手枠を前回大会までの28人から30人に拡大する見込みだ。特に投手は14人以上の登録が義務付けられる。まずは先発、および先発が早い回に降板した場合に比較的長いイニングを担う“第二先発”の要員として、野口氏はパドレス・ダルビッシュ有、エンゼルス・大谷翔平、オリックス・山本由伸、ロッテ・佐々木朗希、DeNA・今永昇太、巨人・戸郷翔征の名前を挙げた。メッツと5年契約を結んだ千賀滉大も加えたいところだが、メジャー1年目のキャンプ、オープン戦で新しい環境に慣れることを求められる立場とあって、ここでは除外して考えた。

「先発要員も大事ですが、WBCでは、普段からリリーフを専門にしている投手がそれ以上に大事になると思います」と野口氏は強調する。というのは、WBCでは投手に球数制限が設定される。「イニングの途中に球数制限を迎えた場合、普段先発をしている投手がそこからリリーフするのは、経験していないことだけに非常に難しい。特に走者を背負っている場面となれば、なおさらです。普段所属チームで走者がいる場面を数多く経験している投手を、絶対に何人か入れておかなければいけません」という事情がある。

「その枠には、普段クローザーを務めている投手は含まれません。クローザーも最終回の頭から登板するケースがほとんどだからです」と野口氏。ちなみに、侍ジャパンには過去に苦い経験がある。2015年のWBSCプレミア12では、リリーフ枠にクローザータイプばかりをそろえた。結果的に準決勝の韓国戦で、9回のイニング途中に投入した楽天・松井裕樹、増井浩俊(当時日本ハム)が相次いで打たれ、逆転負けを喫した。

「大勢の変則投法は抑えとして面白い」二刀流のジョーカーも必要

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