プロ野球のキャンプ前に行われている合同自主トレの意義とは
合同自主トレとキャンプの違い
いよいよ球春到来。2月1日はプロ野球界では「元旦」とされている。前日の1月31日に各チームは宮崎や沖縄などのキャンプ地に入り、神社へ参拝。今年1年間の健康と、チームの優勝を祈願する。その後はホテル宿舎に戻り、コーチ、選手のミーティングで士気を高め、キャンプイン初日となる2月1日を迎えるのだ。
今年の巨人や中日などを見ても分かる通り、彼らはジャージー姿ではあるものの、すでにキャンプ地で外国人を除いた全選手で合同自主トレを行っている。巨人、中日、阪神などが行っている現在のトレーニングは、これから始まるキャンプと何が違うのか。また、どのようなメリットや意味があるのだろうか。
まず、ジャージー姿なのは、ただ単にユニホームを着て練習してはいけないからである。ユニホームを着用しての練習が許されるのは2月1日から、おおよそ秋季キャンプ、秋季練習までと定められている。同様に1月中の練習では、コーチが選手を指導してはいけないため、合同自主トレには、監督はもちろん、コーチの姿もない。チームのキャプテンもしくは選手会長が中心になって、練習を行っていく。
メニューは人それぞれである。キャンプのように決まっておらず、自分のやりたいことをやる。ウオーミングアップだけは全員で行うというのがルール。その後、ランニングだけで終わる人もいる。投手は投手で集まり、野手は野手で集まってやることが通例だ。もちろん他の人にペースを合わせることはしなくてもいい。ブルペンで投球練習をしたければ、してもいいし、投球練習はキャンプに入ってからと決めているとしたら、ブルペンに入らなくてもいい。集まったからといって集団行動を義務付けられることはないのである。
では、なぜ集まる必要があるのか。自分で調整して2月1日にスタートラインに立てばいいのではないかという疑問も湧いてくる。