横浜&東海大相模を連破…第1シードで臨む夏 相洋が「粘り強さ」で狙う初の甲子園
春季神奈川大会で4試合連続1点差勝利…決勝に進出した相洋
今春の選抜高校野球大会に出場した慶応の優勝で幕を閉じた高校野球春季神奈川大会。決勝で敗れはしたが、大きな注目を集めたのが相洋の戦いぶりだった。準々決勝で横浜をタイブレークで下すと、準決勝では東海大相模に勝利。神奈川をリードする2強を連破し、23年ぶり3度目の春季関東大会出場を決めるとともに、夏の第1シードを獲得した。初の甲子園出場へ、上昇気流に乗る。
相洋の特徴は、そのスコアに表れている。3回戦の横浜商大(6-5)、4回戦の湘南(1-0)、準々決勝の横浜(4-3)、準決勝の東海大相模(2-1)と、4試合連続で1点差をモノにした。
指揮を執るのは、相洋のOBで高校時代には主将を務めた高橋伸明監督。専修大を経て2007年に母校のコーチとなり、2012年に監督に就いた。2020年夏の独自大会ではチームを決勝に導き、東海大相模と大熱戦を演じている。
「横浜や東海大相模といった上のレベルの学校にどうやって勝つかをずっと考えてきました。選手には悪いですけど、力の差があるのは事実。だからといって、試合に負けるわけではないのが高校野球の面白いところです」
選手の前で何度も口にするのが、「粘り強く」だ。かつて、練習グラウンドの一塁側ネットに『終盤に強く 粘り強く』と書かれた横断幕が掲げられていた時代もあった。
「相撲でたとえるのなら、四つに組んで勝ち切れるほどの力は持っていません。粘って、耐えて、勝機を伺う。そのためには、自分たちから絶対に崩れない。泥臭く粘って、終盤勝負に持ち込むのがうちの野球です」