【高校野球】16K快投で初戦突破 秋田商エース左腕・成田は「石川2世」か「松井2世」か
ヤクルト石川とバッテリー組んだ指揮官が明かすエースの成長
第97回全国高校野球選手権大会は第5日が10日、甲子園球場で行われ、2回戦最初の試合となった第3試合では秋田商(秋田)が龍谷(佐賀)を3-1で撃破。先発のエース左腕・成田翔投手が9回3安打1失点16奪三振の快投で、チームをベスト16一番乗りへと導いた。
初回、成田は3者連続空振り三振で快投劇をスタートさせた。4回までノーヒットで9奪三振の快投。1点リードの5回に内野安打と捕逸で無死二塁のピンチを背負い、北村のライトへのヒットを右翼手がファンブルする間に二塁走者の生還を許したが、失ったのはこの1点だけ。チームが8回に2点を勝ち越すと、9回は圧巻の3連続三振でこの試合16Kをマーク。142球を投げ切り、完投勝利を挙げた。
試合後、太田直監督は「三振が欲しいところで取れていた。中盤は乱れるところもあったけど、終盤は修正してくれた。みんな硬くなる初戦であれだけのピッチングができれば上出来でしょう」と成田を称えた。
左腕で168センチの小兵。秋田商出身の先輩であるヤクルトのエースと重ね合わせ、“石川2世”とも呼ばれる。ただ、高校時代に石川雅規とバッテリーを組み、甲子園に出場している太田監督は2人の違いについてこう明かす。
「石川は、あれだけの投手だから比べるのは失礼だけど、(成田は)高校時代の石川より速いし、体格、筋力もある。石川はしなやかにコースを突いていくタイプだったけど、成田は体全体を使って投げる力投派ですね」