40度の高熱で休養も…監督激怒「自己管理不足」 シーズン初日に覚悟した2軍落ち|球界群像 西田真二#12
広島時代の西田真二氏【写真提供:産経新聞社】「練習しない」で有名も…西田氏は苦笑「普通の練習はしましたよ」
“練習をしない天才”と言われた。元広島外野手の西田真二氏(野球評論家、香川オリーブガイナーズアドバイザー)はプロ2年目の1984年、開幕・中日戦(4月6日、広島)に代打で出場してサヨナラ打を放った。インパクトある活躍で好スタートを切ったが、実はこれ、いきなり“背水の闘い”でもあった。開幕前に体調不良で2日連続練習を欠席。「自己管理不足!」と古葉竹識監督から叱られたなかで結果を出したのだ。
ドラフト1位外野手としてのルーキーイヤーの1983年、西田氏は59試合に出場したが、スタメンに名を連ねたのは、当て馬からの出番も含めて4試合だけ。あとはすべて代打だった。その流れのまま、2年目に突入。開幕中日戦は2-2の9回裏2死二、三塁で代打起用され、中日・牛島和彦投手から右越えサヨナラ打を放ち、勝負強さを見せつけたが、それは、ある意味、古葉監督との“バトル”でもあったという。
西田氏は苦笑しながら、こう明かした。「開幕前に風邪をひいて練習を2日間休んだんです。40度くらい熱が出てね。古葉さんに怒られました。自己管理ができていないってね。それでも古葉さんは、あそこで僕を使ったんです。たぶん、打たなかったら即2軍ですよ」。コンディションは最悪だった。「本当に体がしんどくて、緊張感がなかった。体の力が抜けていた。それで何気なくバットを出したらフォークボールが引っかかって、ライトオーバーになったんです」。
そんな西田氏のことを「練習しない天才打者」と評する関係者は多いが、本人は「みんな、いろんなところでいい加減なことを言っているけど、普通の練習はしましたよ。当たり前じゃん。ただ、みんなはそれ以上のことをやるわけでしょ。特打ちとかね」と話す。「(2年目の開幕)サヨナラヒットも“開幕前練習を2日間、無断欠席しながら打った”とか言われたみたいだけど、そんなことをするわけがない。ちゃんとマネジャーに連絡していました。していなかったら、えらいことになっていますよ」と笑い飛ばした。
元広島・西田真二氏【写真:山口真司】忘れない開幕戦のサヨナラ打…2年目は71試合で打率.247、2HR15打点
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜西田真二編〜
“名門”廃部に「寂しい思いがある」 新人王ら輩出も…長き指導者人生、明かした最後の夢|球界群像 西田真二#27
四国からNPBへ…名選手を輩出できるワケ 実感する独立Lの難しさ、元広島4番が語る魅力|球界群像 西田真二#26
ドラ6から名球会入り…“想定外”だった覚醒 2軍落ちに猛反対、コーチの決死の思い|球界群像 西田真二#25
「思いつき」でトレード打診→「もういいです」 合意目前で辞退…幻に終わった鷹移籍|球界群像 西田真二#24
全力疾走で左足が“プチーッ” 神宮から救急車で搬送…34歳で覚悟した2文字「俺も終わった」|球界群像 西田真二#23
2軍降格なのに「楽しかった」 元広島4番の“後悔”…また戻った代打稼業「それも人生」|球界群像 西田真二#22
開幕4番も…失い始めた居場所 “押し付けられた”大役、通じなかった「嫌だ」|球界群像 西田真二#21
首脳陣の打診も拒否「僕はいいです」 自ら捨てた勲章…悔やんだ“決断”「自業自得」|球界群像 西田真二#20
巨人戦で4番起用→1打席目で「いきなり代えられた」 明かした真相…悔しさ糧に克服した“弱点”|球界群像 西田真二#19
大寝坊で取り残された金沢…電車で帰広→課せられた罰金 直後に告げられた“初”「えーーっ」|球界群像 西田真二#18