【高校野球】作新学院か北海か? 夏の甲子園決勝見どころは、今井vs大西のエース対決
作新学院は投手層の厚さが強み、3試合連続本塁打の3番入江の存在がカギ
第98回夏の甲子園は21日、いよいよ決勝戦を迎える。球児たちの熱いドラマの幕が閉じる。頂点への戦いは、54年ぶりの優勝を目指す作新学院(栃木)と北海(南北海道)の一戦となる。
作新学院はエース・今井を中心に守り、走塁からリズムを作るチームカラー。また春までのエースは今井ではなく、3番で一塁を守る入江。左腕で背番号10の宇賀神も主戦級の投手として戦ってきた。元々球速のあった今井が、制球難を克服し急成長。今夏はエースナンバーを背負っている。そのため、投手力に余力があるのが強み。今井は準々決勝まで一人で投げ抜いたが、準決勝の明徳義塾戦では味方の援護を得て、5回でマウンドを降りることができた。自身も決勝戦を「完投したい」と話しており、最後の1試合で力を振り絞る。元々スタミナはある投手で、大会期間中も小針崇宏監督の下、十分に練習を積んできた。試合を作ることは問題なさそうだ。継投になっても宇賀神、入江も力があるため、試合が大きく壊れることはない。
打つ方では、先手を取れるかに注目。作新学院の今年の野球は、先に点を取って試合を優位に進めることが勝利につながっている。そのため、3番に入っている強打者・入江の存在が、作新学院にとっても北海にとってもキーポイントになりそうだ。明徳義塾戦では無安打だったが、3得点。それまで12打数6安打で、史上7人目となる3試合連続本塁打も放っている。1番山本は守備からテンポを作るリードオフマン。チームの主将でもあるため、彼は乗るとチームも乗る。2番の山ノ井、6番の藤野も勝負強い。8番ながら捕手の鮎ヶ瀬もパンチ力があり、9番の今井も長打を打てる。このチームは送りバントが少ないため、積極的な打撃を見せてくるだろう。