OB藪恵壹氏が“課題”の阪神打線を分析 糸井と福留は「併用」、カギは「大山と高山」

阪神・大山悠輔(左)と高山俊【写真:荒川祐史】
阪神・大山悠輔(左)と高山俊【写真:荒川祐史】

昨季のチーム得点538は12球団最下位、100盗塁も後に繋がらず

 本来なら、開幕直後で各球場ともに満員のファンで盛り上がっているはずのNPB。だが、今年は世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、開幕が無期延期となっている。先行きが不透明な中ではあるが、野球が恋しくてたまらないファンのために、阪神、MLBなどで活躍した藪恵壹氏に、今季阪神の戦力を分析してもらった。今回は野手編。

 昨季は4位広島に0.5ゲーム差をつけ、リーグ3位に滑り込んだ阪神。だが、チーム防御率は3.46と12球団トップの成績を収めていた。「これで優勝できない原因は明らか」と藪氏が指摘するのは、得点力の低さだ。昨季のチーム得点538は12球団最下位だった。

「1試合平均3.76点だから、数字上は4点取られたら負け、ということ。だからと言って、チーム打率(.251)が悪いわけではなくてリーグ4位。長打率(.362)と得点圏打率(.247)が低いですよね。盗塁もリーグトップの100個を決めたのに、後に繋がりませんでした」

 矢野輝弘監督は今季、近本光司の2番起用を明言。1番は出塁率の高い糸井嘉男が任される。

「近本はいずれ1番に戻すんじゃないかと思います。糸井は1番よりも中軸ですよね。でも、1番糸井、2番近本でいくなら、3番からはMBSでしょう。マルテ、ボーア、サンズ(笑)。左翼がサンズで、福留は糸井との併用かなと思います。三塁がマルテか大山(悠輔)。一塁がボーア。ただ、外国人選手次第となると、今年も阪神は優勝できないと思います。僕はマルテよりも大山を使ってほしいし、外野では高山(俊)を使ってほしいんですよね」

藪氏が勧める大山・高山の起用「この2人は育てる意味でも使っていかないと」

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