米メディア選出のメジャーFA失敗補強リスト、不名誉な30人に日本人選手も
不名誉リストに松井稼頭央、元楽天AJ、元中日チェンら選出
クリスマスを目前に盛り上がりを見せているメジャーのフリーエージェント(FA)市場。ダルビッシュ有投手(ドジャースFA)がカブスと直接会談を持つなどメガディール誕生への期待が高まる中、米メディアでは各球団における過去10年間最大の失敗FA補強を大特集。日本人選手も不名誉な選出を果たす一方、殿堂入り確実な大砲、NPB経験者、韓国人選手など多彩な顔ぶれが並んだ。
「MLB全球団が犯した過去10年最大の失敗フリーエージェント補強」と題した特集を組んだのは、米スポーツ専門サイト「ブリーチャー・レポート」だ。2007~08年以降のFA契約を、成績と契約を比較して精査。契約当時は適切だったのか否かなども含め、全30球団から1契約を厳選している。
まず、今季ワールドシリーズ優勝を果たしたアストロズから選出された失敗補強は「カズ・マツイ」だった。来季はコーチ兼任で楽天から西武に復帰する松井稼頭央内野手は、2007年12月にロッキーズからアストロズに3年総額1650万ドル(約18億7200万円)でFA移籍した。実は松井の前年に一塁手カルロス・リーが6年総額1億ドル(約113億4300万円)という巨大契約を結び、後に球団史上屈指の失敗補強と言われが、11年前の契約のため今回の対象とはならなかった。松井は、2008年は96試合出場ながら打率.293、20盗塁の活躍を見せたが「以降、彼の成績は急降下」。2010年は開幕から調子が上がらず、打率.141で5月に解雇されてしまった。
かつて中日で活躍したマーリンズ左腕チェン・ウェインも残念な選出となった。2016年1月に5年総額8000万ドル(約90億7400万円)の大型契約でオリオールズからFA移籍したが、絶賛主力大放出セールに励むマーリンズのデレク・ジーター最高経営責任者の手に掛かっても、引き取り手が見つからないほどの不良債権と化してしまったと辛口評価されている。オリオールズでの2015年は防御率3.34だったが、移籍後は通算防御率4.72。今季は肘の故障で33イニングの登板に留まるなど苦しんでいる。