大学日本一の裏にあった幻のプラン 絶対エース不在も栄冠、亜大の苦闘

大会最多タイの5度目V、指揮官が準決勝で明かした驚きのプラン

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第46回明治神宮野球大会 大学の部 トーナメント表

 第46回明治神宮野球大会の大学の部決勝が18日に行われ、決勝史上最長となる延長14回の死闘の末、亜大が2-1で早大を撃破。2年ぶり大会最多タイとなる5度目の優勝を劇的に飾った。

 今季は近年チームを支えてきた東浜(現ソフトバンク)、九里(現広島)、山崎(現DeNA)のような絶対的なエースが今年は不在。「特に投手力が弱い」と生田勉監督が言うように、苦しい台所事情をやりくりして掴み取った栄冠でもあった。

 それを象徴する話として、今大会の激闘の裏側では幻の「プロ注目三塁手登板」プランがあった。

 準決勝の東海大戦。7回表を終わって1-3と劣勢を強いられたが、2番手投手・石塚賢次に送った代打・長谷川頌磨が反撃のソロアーチ。1点差に迫ると、続く8回には2死一塁の場面では3番手投手・川本祐輔に代打・水元弦を送った。一塁走者が盗塁を成功させ、一打同点の好機を作った。

 この時点での生田監督のプランは、こうだった。

 <水本がタイムリーを打って、9回は4番手の花城直がしのぎ、延長10回からのタイブレークに持ち込んで競り勝つ>

 ただ、ひとつ問題があった。花城は昨春から一時期、難病の「黄色靱帯骨化症」を患っていた影響で「投げられるのは1イニング」(生田勉監督)。そうなると、延長戦のブルペンには経験の浅い2年生投手2人しか残っていない。延長戦は無死一、二塁から始まるタイブレーク。技術より気持ちがものを言う緊迫した場面で、信頼を持って送り出せる投手がいなかった。

 指揮官は試合後、驚きの構想を明かしてくれた。

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