残り1カードでトンネルを抜けられるか 94連敗中の東大が克服すべき課題
法大戦で勝機があるのは1回戦か?
前述した立大戦では8回から救援し、自己最速を更新する144キロを記録。2者連続で見逃し三振を奪うなど、2イニングを完璧に抑えた。本格派左腕は東大の枠を超えた好投手として、リーグでも注目される逸材。下級生ということもあり、慎重に起用されてきたが、最終カードは思い切って先発で使いたいところだ。
相手投手との相性を考えると、23日の法大1回戦に起用すべきだろう。
法大は今シーズン、主に1回戦に2年生右腕・熊谷拓也、2回戦に1年生左腕・森田駿哉というローテーションを組み、戦ってきた。しかし、東大が94連敗の間に味わった13年春の完全試合(早大戦)、同秋のノーヒットノーラン(慶大戦)の相手がともに左腕だったように、伝統的にサウスポーを苦手としている。
2回戦の森田よりも1回戦の熊谷の方が攻略できる余地はある。一般的に、1回戦にエース格が登板するため、勝ちやすいのは2回戦に思えるが、相性を考えれば法大戦の勝負は1回戦だろう。
次週は空き週となるため、対策を講じる時間は十分だ。宮台が立ち上がり2イニングを抑え、攻撃への流れを呼び込む。法大の焦りを生み、接戦に持ち込んで相手右腕を攻略する。これが、歓喜の瞬間への近道となるかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count