最高の師弟関係を結ぶ2人の小兵 オリ平野恵が抱く西野への「特別な思い」

ヒットを量産するルーキーと満身創痍で戦うベテラン

「小よく大を制す」

 オリックスには見るものを魅了する最高の師弟関係を結んだ2人の小兵選手がいる。

 ドラフト7位ルーキー・西野真弘。身長167センチと小さな体をフルに使い、1軍の舞台で躍動している。主に二塁でスタメン出場し、広角に打ち分ける打撃でヒットを量産。5月13日の楽天戦(京セラドーム)を終えた時点で、規定打席には届かないものの、打率は一時、3割に乗った。

 西野の出番が増えたきっかけは、正二塁手・平野恵一のケガによる欠場だった。平野は今季でプロ14年目。満身創痍でプレーを続ける男だ。

「試合に出れば100%、200、300%の力を出さないと僕はチームに貢献できない。毎年ケガとは向き合っていかないといけない」

 169センチ、67キロの小さな体はすでにボロボロの状態だった。古傷の両足ふくらはぎ肉離れ、左かかと痛。毎日のように自分の体に「今日はいけるか?」と問いかける。徹底したケアを施しても、痛みがなくなることはない。今季も左ふくらはぎ痛が再発し、欠場を余儀なくされた。

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