海外FA権取得の青山などが候補に? 日本版“フラッグディール”はありえない話か
海外FA権取得&メジャーも視野の青山、救援投手を求める球団にハマる?
青山については、楽天が今季を育成のシーズンと定め将来を見据えた補強を行うのであれば可能性はある。本人はのちに自身のブログでやんわりと否定したが、米移籍に興味を持っていると伝えたメディアもあり、海外移籍では球団が人的補償を受けられないことを考えると、なおさら条件は整う。
藤井は一定の力を示しながらレギュラーに完全に定着できないまま34歳を迎えている。移籍を希望している話は聞こえてきていないが、ここのところ中日は若手にチャンスを与える方針がうかがえ、出場機会が先細りする可能性も出てきた。スイッチヒッターでパンチ力もある外野手を魅力的な戦力と考える球団はあるだろう。
小窪は5月2日のヤクルト戦で代打満塁本塁打を打つなど打力を見せながら、出場試合が35試合、41打席に止まっている。やはり移籍を希望する発言は聞こえてこないが、小窪は先ほど名前を挙げた青山のトレード相手になるかもしれない。広島は優勝を目指すにあたり投手陣、特に救援投手を手厚くしたいところだろう。一方の楽天は攻撃力のある内野手が手薄である。
フラッグディール的なトレードは一般的に
○「強み」と「弱み」
○「優勝争いでの必要性」と「将来的なチームづくりにおける必要性」
○「キャリア」と「若さ」(年俸面含む)
などにおいて、球団間のニーズが釣り合ったときに成立するようだが、青山と小窪の案は、「強み」と「弱み」は互いに釣り合う。広島にとっては「優勝争いでの必要性」という点でメリットがあり、楽天はわずかだが年俸の抑制が図れる可能性もある。相性はまずまずだ。
とはいえ両者とも生え抜き選手でファンからの認知度・人気も高い。日本の感覚では簡単には成立しそうもないが、メジャーリーグであれば検討に値する組み合わせになりそうだ。
ファームにフラッグディールに絡めそうな人材はいないだろうか。イースタンリーグで打率4位の隠善智也(巨人)や14本塁打を打っている青松敬鎔(ロッテ)は現在の所属チームだと働き場がなかなか見つからない。
育成中の選手では、昨季イースタンリーグの二冠王に輝いた23歳の山川穂高(西武)や、2年後輩でタイプに似たところもある関根大気にやや先を越されている21歳の好打者・乙坂智(DeNA)などが、発揮しつつある能力に対し妥当な出場機会が得られていない。アメリカであれば、彼らのような選手を絡めた思い切ったトレードが起きたりするのかもしれない。