四国IL選抜が接戦制し3連勝 北米遠征6勝5敗、8試合残し昨年の勝ち星に並ぶ

進化の「カブキJAPAN」、ケベック・キャピタルズからリスペクト受けつつ勝利

 上質のゲームだった。両チーム合わせて失策は初回のケベック・キャピタルズの1個のみ。四国アイランドリーグplus ALL STARSにも、相手にも好プレーが続出し、2時間29分があっという間に過ぎた。

 その一因は、昨年は1勝1敗と星を分けたケベック・キャピタルズの「リスペクト」にある。彼らはカブキJAPANの10試合における打球方向をよく把握し、より可能性の高い守備位置をとってきた。これまで安打になっていた打球を凡打とされた場面も1度や2度ではなかった。

 アメリカ・ラウンド5勝5敗。2年連続キャンナムリーグ王者のロックランド・ボールダーズに勝ち越したことが、キャンナムリーグに衝撃を与えていることがここからもわかる。同時期、キャンナムリーグに初参戦のキューバ代表を10試合で3勝7敗と抑え込んでいる彼らは、リーグの威信をかけて、「四国アイランドリーグplus ALL STARS」に尊敬の念を抱きつつも、本気で牙を剥いてきたのだ。

 だからこそ、前日にアメリカ・ニューヨーク州から10時間移動後、現地時間6月21日19時5分(日本時間6月22日8時5分)からカナダ・ケベックのケベック市営球場で開催されたキャピタルズとの3連戦初戦で「カブキJAPAN」が2-1と勝利。3連勝で通算成績を6勝5敗とした価値は、限りなく高いものである。

 主導権を握ったのはこの日も「四国アイランドリーグplus ALL STARS」だった。2回表、7番の加藤次郎(香川オリーブガイナーズ)が俊足を活かし三塁内野安打で出塁すると、8番・垂井佑樹(徳島インディゴソックス)も中前安打で1死一、二塁。ここで、10試合8打点の恐怖の9番・平間隼人(徳島インディゴソックス)が、初球を見逃さず流し打ってレフトへの適時二塁打。相手に駆け引きの時間を与えない速攻がここは光った。

 北米遠征3度目の先発となった原田宥希(香川オリーブガイナーズ)の安定感も抜群だった。3回裏にはワイルドピッチで同点とされ、なおも、1死一、三塁のピンチでも3、4番から連続奪三振。右サイドハンドからコーナーギリギリへ狂いなく投げ込む抜群の制球力でケベック・キャピタルズ打線を淡々と抑えていった。

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