賛否両論を呼ぶ阪神藤浪の161球 金本監督の采配は厳しすぎたのか?

「守っていた野手は金本監督と同じことを考えていたのではないか」

「藤浪には可哀想な部分もありました。田中のソロホームラン以外は全てミスが絡んでいたので。5失点目も大和のエラーから始まって、三盗された。三盗というのは、ピッチャーと二遊間のエラーみたいなものですからね。可哀想といえば可哀想でしたけど、でも、その元凶となったのは初回のフォアボールです。あの時に守っていた野手はどう思っていたかと考えると、特にベテラン選手などは金本監督と同じことを考えていたんじゃないかと僕は思います。

 打たれたならまだしょうがない。勝負の中で打たれたのなら仕方ないですけど『フォアボールとはどういうことだ』と。守ってる野手もそう思っていたはずです。そうやって考えると、金本監督に批判的な人もいますけど、“ごもっとも”(な采配)だったのではないかなと。それで球数をたくさん放らせたというは、また別問題です。それとこれとをくっつけてしまうから、金本監督を批判する声が出てくるわけで。元凶は何なんだと考えると、(藤浪の)つまらないミスだと。そういうことでしょう」

 野口氏は藤浪に同情しつつも、厳しい見方を示した。そう考えるのは、金本監督が藤浪に期待していることを感じるからだという。

「もちろん、球数は多かったですよね。でも、球数を多くしてるのは、藤浪自身でした。金本監督が言うように、藤浪は出来ないピッチャーではありません。出来るピッチャーだからこそ、もどかしいんだと思います。金本監督がどうということではなくて、藤浪が真摯に受け止めて、反省しなきゃいけない部分だと思います。そういう原因を作ったのは藤浪本人ですから」

 これが、藤浪の“覚醒”に向けて1つのきっかけになることはあるのか。野口氏は「これでピリッとしてくれればいいですね。ピッチングのメカニズムなどは本人とピッチングコーチしか分からない部分ではありますけど、それがずれていたら、いくら球数を投げていても同じ。何がどう悪いのかというのをちゃんと原因究明して、突き詰めて直していかないと」と指摘する。

 藤浪は9日に出場選手登録を抹消された。前半戦は登板機会がないための措置だが、オールスターに選出されているだけに、後半戦で結果を残すためには“突貫工事”が必要になるという。

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