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158キロドラ1右腕を襲った突然の悪夢 2度の戦力外も野球続ける理由とは

DeNA同期入団の選手へ抱く思い、「またアイツに受けてもらいたい」

 DeNAでは1軍のマウンドは経験していない。正直に言えば、「最初は(プロ野球を)ちょっとなめていたところもあった」という。DeNAに入団した後で「高校の時に知らなかったレベルの選手がたくさんいた。1試合投げるチャンスをつかむのも厳しい世界。生半可な気持ちでは活躍できないと分かった」と衝撃を受けた。

「でも、気付くのが遅かったですね」と、バツが悪そうに振り返る。甲子園→ドラフト1位というエリート街道から戦力外。まさかの「失敗」を味わったDeNA時代だが、その経験があるからこそ、今では1軍で投げることの重みが痛いほど分かる。

 もう1つ、具体的な目標もある。DeNAに同期入団した捕手・高城俊人に、また自分がマウンドから投げる球を受けてもらいたいという。2011年のドラフトは1位指名が北方で、2位が高城だった。佐賀出身の北方に対し、高城は福岡出身。同じ九州男児はすぐ意気投合し、昨オフも一緒に自主トレをした仲だ。

「またアイツに受けてもらいたいです。野球を辞めずに続けたら、NPBに戻れたら、また受けてもらえる。僕はまたアイツに受けてもらいたい。でも、まだ本人には言ってません。言ったら、アイツ喜ぶから(笑)」

 他の同期メンバーにも、言い尽くせない感謝の気持ちがある。DeNAと群馬でチームメイトだった伊藤拓郎は、今年7月群馬から離れる時に相談に乗ってくれた。「もったいないよ。半年ちゃんと練習してきたんだから、今年中は続けた方がいい」とアドバイスされ、愛媛マンダリンパイレーツでプレーする古村徹に電話を掛けた。

「球団に話してみるよって言ってもらって、それで入団テストを受けて、今がある。なんか、いろいろな思いに支えられていて…。自分の思いだけだったら、ここまで続けてないと思います」

 愛媛に入団してから、試合で登板する機会が増えた。「試合で使ってもらって、ある程度、結果も出るようになってきた。自分の中に自信が戻ってきた感じがあります。少しずつの積み重ねですけど。もう暴投しても、ほとんど気にならない。自分でも進歩したなって思いますね」と話す目には、力強さが宿る。むしろ、これから切り拓いていく新しい可能性を考えると「楽しみしかないですね」とさえ言った。

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