明治大が5年ぶりに神宮大会優勝 “ドラ1”柳と佐々木が大学最後の投げ合い

柳は4回2失点「明日からこのチームでできないと思うと寂しい」と号泣

 第47回明治神宮大会大学の部・決勝が16日に行われ、明治大(東京六大学野球連盟)が初出場の桜美林大(首都大学野球連盟)を5-2で下し、5年ぶりの優勝を果たした。

 両校ともに先発のマウンドに上がったのはドラフト1位指名されたエース。中日から1位指名された明治大・柳裕也、ロッテから1位指名された桜美林大・佐々木千隼という注目の投げ合いとなった。

 先に失点したのは、柳だった。初回に先頭に左二塁打を許すと、犠打で1死三塁としたところから2連打で2失点を喫した。だが、2回にも三塁に走者を置きながらも無失点とすると、3回、4回は大きなカーブが効力を発揮して、連続で3者凡退。さらなる失点を許さなかった。

 一方の佐々木は、初回に2死一、二塁のピンチを迎えたが無失点に抑え、2回は3者凡退。3回にも得点圏に走者を背負いながら無失点とすると、4回にも2死一、二塁のピンチを迎える。

 ここで明治大の善波達也監督は、8番・柳に代えて代打・宮崎を投入したが、遊ゴロに倒れて無得点に終わった。柳は準々決勝から続く12イニング連続無失点記録を途絶えさせたが、4回を投げて63球、4安打2失点で降板。注目の佐々木とのドラフト1位対決では、一足先にマウンドを下りる形になった。

 4回を無失点に抑えて佐々木は、マウンドに戻った5回に1死三塁から、中前適時打を許して1点差とされると、暴投や四球などで2死満塁の大ピンチ。ここで2者連続適時打を浴びて、一気に3点を許し、2点を勝ち越されてしまった。佐々木は5回を投げ終えて、100球で降板した。
 
 明治は8回の攻撃で、柳の後を受けて2番手としてマウンドへ上がった星が左翼席へソロ弾を放ち、リードを3点に広げ、勝利を確実なものとした。

 試合後は両軍ともに選手は涙。優勝した明治大・善波監督はテレビのインタビューで「柳と星の涙を見ると、私もウルッときてしまいました」と感動の勝利を振り返った。大学最後の登板を終えた柳は「(優勝は)うれしい気持ちと、明日からこのチームでできないと思うと寂しいです」と話すと号泣。2番手を負かされた星は「(柳とは)プロに行っても切磋琢磨したいです」と話した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY