飛躍が期待される選手も パ・リーグ所属の「東京六大学野球」出身者は?

立大は一気に3選手がパ・リーグ球団に加入

【東京大学】

在籍者なし。

 日本一二の学力を争う東京大学は、難関の試験があるため有力な野球選手が簡単には入部できない。しかし、その関門を潜り抜け、さらに選手としても実力を伸ばしてプロ入りした選手は過去5人。パ・リーグにまつわるのは、千葉ロッテへ入団した小林至氏(1991年)、当時の日本ハム入団の遠藤良平氏(1999年、現北海道日本ハムGM補佐)、当時横浜から北海道日本ハムへ加入した松家卓弘氏の3選手だ。

 OBによるプロでの実績はほぼない状況ではあるが、最速150キロを誇る左腕エース・宮台康平投手が現在4年生として在籍している。進路にも注目が集まるが、話題性ではなくその実力で、「赤門軍団」の歴史を変えるような活躍が期待される。

【立教大学】

戸村健次(楽天)、大城滉二(オリックス)、田中和基(楽天)、田村伊知郎(埼玉西武)、澤田圭佑(オリックス)

 戦前のプロ野球を盛り上げた景浦將氏、「ミスタープロ野球」長嶋茂雄巨人終身名誉監督、「南海のエース」杉浦忠投手といった、かつてのプロ野球を沸かせた選手たちが巣立った立教大。なかなか上位の牙城を崩せない時期が続いたが、最近になって再び優勝争いにも絡むようになってきた。その争いで実力を磨いた選手たちが、プロの世界にも飛び込み始めている。

 一足先に2009年のドラフト1位で楽天に入団した戸村は、2015年に先発・中継ぎにフル回転して計37試合に登板。昨年はケガの影響で11試合の登板にとどまったが、今年は巻き返しを狙う。オリックスの大城は沖縄・興南高校2年生時に甲子園春夏連覇に貢献後、立教大学に入学。大学史上5人目のリーグ通算100安打を達成してオリックスに入団を果たした。前年まで谷佳知氏が付けていた背番号10を背負うなど、チームの期待も高い。

 そして今年、一気に3選手が立教大学からパ・リーグのチームへ加入。楽天・田中は3拍子揃ったスイッチヒッターとして外野の定位置争いを、埼玉西武・田村は力のあるストレートを武器に貴重なリリーフの一角として、そしてオリックス・澤田は安定感ある投球で1軍での登板機会を狙っている。

 なお大学卒業後にMLBのクリーブランド・インディアンスで1勝を挙げ、その後、北海道日本ハムで活躍した多田野数人投手(現独立リーグ・石川ミリオンスターズ)も立教大出身。在学時に記録した通算334奪三振は六大学史上8位タイ、立教大学史上最多の金字塔となっている。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグ インサイト」編集部●文

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY