華やかな舞台の裏で― アマチュア球界に技術&ノウハウ伝達する日本ハム
野球人口減少に歯止めをかける一助に―
いつもテレビで見ている地元球団の選手がどんな練習をしているのか。知りたくてもこれまでは限界があった。一般的な開場時刻は試合開始の2時間前。開場と同時に入場してもホームチームの練習はすでに終わっていて、ビジターチームの練習しか見ることができない。さらに、日本ハムの場合、練習量の多いファームは千葉・鎌ヶ谷を拠点にしている。オフシーズンも鎌ヶ谷で練習する選手が多いため、ますます機会は限られてしまう現状があった。
そのため、練習見学会は好評だ。選手36人を引率してきた北見工高の野村明史監督(40)は「見たことを自分たちにどう生かすか、考えるきっかけになったのではないでしょうか。野球を実際にやっているプレーヤーにとっては正直、試合よりも練習見学の方がありがたいです」と話す。
野球人口減少に歯止めをかける一助になるかもしれない。現在野球部員がいない標津高の助っ人選手、田中智基さん(2年)はマネジャー3人と2時間かけて釧路にやって来た。「打球の伸びがすごかったです。来て良かった。野球部が存続できるように出来る限り頑張りたい」。目を輝かせながらそう語り、決意を新たにしたようだった。