ドラフト注目選手増のBCリーグ、来季“26歳定年制”導入へ 決断の理由は?

BCリーグの村山哲二代表取締役【写真:広尾晃】
BCリーグの村山哲二代表取締役【写真:広尾晃】

BCリーグ村山代表取締役に聞く課題と今後の取り組み

 今年の独立リーグは10月18日に徳島・JAバンク徳島スタジアムで行われたグランドチャンピオンシップ第5戦でシーズンの幕を閉じた。四国アイランドリーグplus総合優勝の徳島インディゴソックスが、ルートインBCリーグ総合優勝の信濃グランセローズを2-1(6回コールド)で下し、通算成績を3勝2敗とし、日本一に輝いた。

 ルートインBCリーグにとって今季はどのような収穫と課題があったのか。徳島で村山哲二代表取締役に話を聞いた。

――今年はどんなシーズンでしたか?

「今年、球団が2つ増え、10球団になって公式戦が300ゲームから390ゲームに増えて、でもスタッフの人数は同じだった。そういう意味ではストレスの多いシーズンでしたね。みんな厳しい労働環境でやっていて、スタッフの方々には負担をおかけしたなと思っています。平均観客動員は、昨年と同じ600人台です。全体としてはチームが増えた分、観客動員は増えました。

 一番観客動員が多いのは例年通り新潟アルビレックスBCですが、入っているチームと不入りのチームの差が大きかったのは問題でしたね。新しくできた栃木ゴールデンブレーブスは、最初からしっかりと運営してくださったので観客動員は2位でした。お客さんを集めることも含め、地域密着の方法論や自治体との取り組みなど、先輩球団に学んでくれたのが良かったのではないでしょうか。

 栃木県では小山市の市長が非常に熱くて、協力的でした。同じく新チームの滋賀ユナイテッドも頑張ってくれましたが、滋賀県はナイターがやれる球場が少なくて。皇子山球場という立派な球場があるのですが、あそこの使用料がすごく高くて興行的に厳しかった。平日のデーゲームが多かったから苦労しましたね。それから巨人、楽天の交流戦はお客さんが入ります。福井でやった巨人戦は、過去最多の5000人を動員しました。やっぱりすごい。一番人気は川相監督でした(笑)」

――有望な選手が今年も出てきていると思いますが?

「今の段階で、うちの選手に来ている調査票(ドラフト指名を前提としてNPB球団から独立リーグ球団経由で選手に送付する書類)が50枚を超えました。一番多い選手は、8球団から来ていました。去年が40枚に少し足りなかったですが、育成枠で5人が指名された。今年は50枚を超えたので、大いに期待できますね。それと、今季は高卒ルーキーに活躍の場を多く与えることができました、NPBの球団がほしいのは、やはり若くて将来性のある選手ですから」

――課題は何でしょうか?

「一方で富山サンダーバーズは前期優勝して、選手も活躍して、外国人選手もいい働きをしたんですが、観客動員が伸びなかった。独立リーグは強いだけではお客は呼べないんです。僕らにとって一番価値のある選手、チームとは何なのか、改めて考えさせられました。スポーツビジネスは強化と普及が両輪ですから」

悩んだ末に来季から“26歳定年制”導入、オーバーエイジ枠は5人

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