メジャーでの実績は関係ない? オリックス両助っ人が語る適応の秘訣

オリックスのマレーロ(左)とロメロ【写真:(C)PLM】
オリックスのマレーロ(左)とロメロ【写真:(C)PLM】

適応にMLBでの成績は関係ない?

「強いものではなく、環境や変化に適応できたものが生き残る」とは昔から使い古された言葉で、さまざまな領域において使われてきた。とりわけ、ビジネス環境の変化において使われることが昨今は多いかもしれない。

 変化の激しいスポーツの世界においても「適者生存」はよく言われ、プロ野球の世界においてもそれは当てはまる。例えばメジャーリーグで輝かしい実績を残したとの触れ込みとともに来日した選手が、思うような成績を残せずに帰国を余儀なくされたケースを、何度も目にしてきた。

 あえて具体名は出さないが、かつてボストン・レッドソックスの主力打者として活躍した選手や、同じくレッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献した強打者などは、大きなインパクトを残すことはできなかった。

 一方で目ぼしいメジャー経験がなく、大きな触れ込みがなかったとしても、日本で輝かしい成績を残した選手たちも多くいる。

 直近では、MLB通算3年で53試合の出場だった北海道日本ハム・レアード選手や、そもそもMLB出場経験がゼロだった埼玉西武・メヒア選手などは、シーズン本塁打王を獲得する活躍を見せてチームの主力として君臨している。

 昨年オリックスに加入し、今年も在籍する2人の大砲も「結果を残した」といってよいだろう。ステフェン・ロメロ選手はMLB通算3年間で94試合出場、通算打率は.195。クリス・マレーロ選手もMLB通算3年間で54試合出場、通算打率.209。メジャーで「活躍した」とは言い難い成績である。

 だがその彼らが日本へやってくると、ロメロは103試合に出場し、26本塁打・打率.274、マレーロは82試合に出場して20本塁打・打率.290。ロメロはシーズン開始当初から、マレーロはシーズン途中からという違いはあれども、いずれも来日1年目ながらすぐさま「日本の野球」に適応したと言えるだろう。

「言葉も全く違うし、最初は大変だった」と語るのはマレーロ。しかしチームメートやスタッフなど、周囲の支えにより徐々にチームに溶け込めるようになったと、両者ともに口をそろえる。

「日本野球」に適応するには何が必要なのか―

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