大谷は偉大な先輩を超えるか 米誌選出、1年目に最も活躍した日本人は?

佐々木主浩・松井秀喜・大塚晶文(左から)【写真:Getty Images】
佐々木主浩・松井秀喜・大塚晶文(左から)【写真:Getty Images】

イチローは2位も「ここ20年間で最も記憶に残る1年の1つ」

 2位はイチロー外野手。ルーキーイヤーの圧巻の活躍については、もはや説明する必要もないだろう。パワー全盛だったメジャーにスピード溢れるプレースタイルで新たな風を吹き込ませ、メジャータイ記録の116勝を挙げたマリナーズを牽引した。新人王とMVPのダブル受賞はメジャー史上でも2人しか達成していない偉業だ。

「メジャーリーグ史上最高の1年目を迎えた選手の1人ではないし、日本人に限定してもそうではない。しかし、ここ20年間で最も記憶に残る1年の1つである。27歳で初めてメジャーリーグのピッチャーと対決し、242安打、打率.350、56盗塁の成績で、三振率はわずか7%であった。この年にチームは116勝し、スターとなったイチローはアメリカン・リーグのMVPと新人王を受賞し、オールスターにも選出され、シルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞も受賞した。そして、イチローは最も美しい送球ができる選手の1人である」

 打撃、走塁に加え、デビュー直後の伝説の「レーザービーム」送球もメジャーファンの記憶には強烈に刻まれている。27歳でデビューしながら、通算3000安打も達成。6年ぶりにマリナーズに復帰したレジェンドは会長付特別補佐に就任し、今季はもう試合に出場しないが、来季以降に“復帰”する可能性も残されている。

 そして、3位は佐々木主浩氏(マリナーズ)、4位は大塚晶文氏(パドレス)と救援投手が続く。佐々木氏については「2000年に32歳でアメリカにやってきて、マリナーズで37セーブを記録(新人では最多)し、アメリカン・リーグ新人王を受賞した。ササキはメジャーリーグで4年しかプレーしなかったが、そのうちの3年間はメジャーリーグで最も恐れられた抑え投手の1人であった」と称賛。大塚氏についても「2年間、オオツカはナショナル・リーグの最も恐れられる中継ぎ投手の1人であった。パドレスの32歳の新人として、73回の登板で防御率1.76、奪三振率10.8を記録した。WAR指標で2.9というのは、投手の中でジェイク・ピービに次いで高い数値であった」と高く評価している。

 巨人で圧倒的な成績を残し、ヤンキースに移籍した松井秀喜氏は5位で選出された。ヤンキースタジアム初戦での満塁弾という華々しいデビューの後、地元メディアからは「ゴロキング」と揶揄された時期もあったが、名将ジョー・トーリ監督は松井氏に絶大な信頼を置き、主に中軸で起用し続けた。この年のヤンキースの地区制覇にも大きく貢献している。

 寸評では「ノモと同様に、マツイは2003年の渡米時に日本最大のスターの1人であった。29歳の新人はアメリカン・リーグ新人王の投票で、ロイヤルズの遊撃手アンヘル・ベロアに次いで惜しくも2位となった。もし、この2人が2018年に同じ成績を残したとしたら、マツイが受賞するであろうことはほぼ確かだ」と指摘。その後、メジャーで10年間活躍したことなども紹介している。

「タナカは現在も最も打ちにくい投手の1人」、斎藤氏は7年間で好成績マーク

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